考える子どもを育てるために!
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これまで、点数主義の教育の批判はありましたが、実際に学校単位でどのような取り組みをするのかは、なかなか具体的には述べられませんでした。この本では、京都女子大学付属小学校の「考える子どもを育てるために、ノート指導を全校で取り組んだ。」と明確な目標のもとに教科の枠を超えて、全校で実践を重ねてきたことがわかりやすく示されています。低学年から高学年にいたる過程で、学習におけるノートの中身も変化して、子どもたちの成長も感じ取れます。また、全校で実施しているノート検定の基準も紹介されていて、明日からでも、教室の子どもたちに声をかけ、まず始めることができそうです。もちろん、これらのノートの内容やまとめ方は、日ごろの授業の質ともかかわっていることは言うまでもありませんが、まず、学習の過程を大切にしたい!その意義、具体的な目標を子どもたちや保護者にも明示して、理解を得ながら取り組みたいと考えている教師には、第一歩を踏み出させてくれる本だと思います。