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ヘンデル:オラトリオ「メサイア」

価格: ¥2,400
カテゴリ: CD
ブランド: ユニバーサル ミュージック クラシック
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ショルティの宗教曲は素晴らしい…充実のソリスト、明るい響きの合唱のブレンド具合が最高です。 ★★★★★
イギリスやオセアニアで売られている抜粋盤はテ・カナワさんの写真ジャケット…確かに、この全曲盤でも彼女の存在感は圧倒的…神々しさに目(耳(笑))が眩むようです。当然ながら英語版では一番のソプラノでしょう。

アンヌ・ゲファングは初めて聴きましたがビックリ!何ですか!この人、声の出し方、高い方を抜くとこ、低い方を柔らかく丸めるとこ…まんまジャネット・ベイカーではないですか(笑)凄いよ。最近では男性が歌う事も多いですが彼女は若さで(まだ二十代かな)力強い歌唱を聴かせる…一枚目の【15】は凄い健闘、素晴らしいですね。この曲は、やはり聖書のストーリーの流れからも女性が歌うべきです…主イエスを失う悲しみ、復活を願う母性の強さがテーマだからね。

キース・ルイスはタイプとしてはブロッホウ゛ィッツの様なテキストに対して誠実で大袈裟な表現の一切無いリリックテナー、歌詞の内容が聴き取り易く…ある意味、このルイスがショルティの宗教曲へのアプローチを象徴しているのかも知れない。

グエイン・ハウエルはたっぷりとした量感と、どっしりとした安定感、如何にもバスらしいバス…しかも、血管切れるんじゃないかという熱演(笑)「漢」ですね。

シカゴ響は素晴らしいが管が無いのは淋しいなと思ってたら…最終節のハーセズのトランペットに感激…誰かが「アンドレ以降で最も偉大なトランペッタ」と言ってた。納得の名演です。
中庸の美 ★★★★★
ショルティという指揮者を剛腕とか表現する人もいるが、それは一面的な見方だ。
むしろ彼は最上の意味での中庸の表現者なのだ。中庸とは中途半端とは全く異なる。
色々な面で理性的に具足していることなのだ。ショルティがオペラやオラトリオといった
大編成の楽種で絶大な力を発揮するのも、この中庸の力なのだと思う。
このメサイアはモダン・オケによるが、ここでもショルティの力量と美質とが最大限に
引き出されている。リズムは固め、フレージングは短めだが、実にムダのない筋肉質の
音楽が心地よく鳴り響いている。シカゴ響の合唱団が例によって見事な歌を聴かせている。
大いに注目されるべき団体である。
ショルティのメサイア ★★★★★
メサイア全曲
キリ・テ・カナワ(ソプラノ)
アンヌ・ゲヴァング(アルト)
キース・ルイス(テノール)
グウィン・ハウエル(バス)
シカゴ交響合唱団(合唱指揮:マーガレット・ヒリス)
シカゴ交響楽団
ゲオルグ・ショルティ
1984年録音
DECCA

私は年末にメサイアを聴くことにしている。私が所有するメサイアは、下記の10種。その中、デジタル録音でおすすめなのは、ガーディナー、ピノック、アーノンクールよりも、ショルティだ。理由は、それがキビキビした音楽なので、聴いてて疲れない(これは大事なことです)。ショルティのメサイアが思い出させることは、オラトリオは本来演技のないオペラであること、つまりオラトリオは面白くあらねばならない・・・それを、上記のバロック出身系の指揮者は、あるいは希薄にしてしまったのではあるまいか。(私はショルティのメサイアを初めて聴いたとき、第8曲「アリアと合唱 よきおとずれをシオンに伝える者よ "O thou that tellest good tiding"」の合唱が、まるでワルツに聞こえてびっくりしてしまった・・・いま聴くと普通の三拍子だが)

合唱指揮者のマーガレット・ヒリスの指揮はここでもうまい。つい一緒に歌ってしまう。

メサイア(1972年録音),リヒター,Lpo
メサイア(ドイツ語版、1974年),Charles Mackerras,オーストリア放送交響楽団&合唱団
メサイア(1979年),ホグウッド,エンシェント室内
メサイア(1982年),ガーディナー,EBS
メサイア(1985年),ショルティ,Cso
メサイア(1988年),ピノック,イングリッシュ・コンサート
メサイア(1996年),マクリーシュ,ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ
メサイア(2004年),Nikolaus Harnoncourt,CMW
メサイア(2006年),ヤーコプス,フライブルク・バロック
メサイア(2007年),Harry Christophers,The Sixteen