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SEノウハウ ITプロジェクト管理編: Ver1.0

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
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Overview:
This book has been written about the " IT project management " of Japan
*Contents are written in Japanese


<本書の概要>
合併、システム統合等の大規模なプロジェクト管理にかかわる書籍です。
PM/PMOとして、プロジェクト管理業務全般について実施する業務・作業のノウハウを本書に纏めています。


<章立て>
1. ITプロジェクト管理
1.1. 準備
1.1.1. 用語等
1.1.2. リスク認識
1.1.3. 本書の前提(大規模なプロジェクト管理)
1.1.4. 本書の前提(システム重要度評価)
1.1.5. 本書の前提(外部委託管理)
1.2. プロジェクトの管理レベルの判定
1.2.1. 簡易的な管理対象の判定
1.2.2. プロジェクト管理レベルの判定
1.3. プロジェクト計画書の作成
1.3.1. プロジェクトの概要
1.3.2. システム対応の概要
1.3.3. 目的設定
1.3.4. 目標設定
1.3.5. 制約条件・前提条件の設定
1.3.6. スコープの設定
1.3.7. 体制・役割の設定
1.3.8. マスタースケジュールの作成
1.3.9. 予算計画
1.3.10. プロジェクト完了条件の設定
1.3.11. 工程定義
1.3.12. 成果物定義
1.3.13. コミュニケーション計画
1.3.14. その他の記載
1.3.15. プロジェクト計画書のレビュー・確定
1.3.16. 段階的な詳細化・計画の見直し
1.4. プロジェクト管理の運営
1.5. 進捗管理
1.5.1. 進捗管理計画の作成
1.5.2. WBSの作成
1.5.3. WBSの確認
1.5.4. 進捗報告(ベンダー)
1.5.5. 進捗状況の収集・確認
1.5.6. 進捗報告(PMO)
1.5.7. その他(簡易的な進捗管理)
1.6. 課題管理
1.6.1. 課題管理計画の作成
1.6.2. 課題の提起
1.6.3. 対策の計画・実施
1.6.4. 課題報告(ベンダー)
1.6.5. 課題状況の収集・確認
1.6.6. 課題報告(PMO)
1.7. 品質管理(概要)
1.8. リスク管理(概要)
1.9. 仕様変更管理
1.9.1. 仕様変更管理計画の作成
1.9.2. ベースラインの設定
1.9.3. 仕様変更依頼票の提出
1.9.4. 受理
1.9.5. 影響分析
1.9.6. 変更の実施判定
1.9.7. 変更の実施
1.9.8. 仕様変更報告
1.9.9. 【簡易】連絡票の運用
1.10. 本番変更管理(PJ)
1.10.1. 本番変更管理計画の作成
1.10.2. 本番変更申請の提出
1.10.3. インパクトチェック
1.10.4. 本番変更(PJ)報告
1.11. プロジェクトの状況報告
1.11.1. 工程審議への報告
1.11.2. ステコミへの報告
1.12. プロジェクトのクロージング
1.12.1. ファイル・フォルダー整理
1.12.2. その他の整理作業
1.12.3. 引継ぎ


<冒頭>
ITプロジェクト管理(以降、プロジェクト管理という)の全体像として、プロジェクトの計画を作成する作業と、プロジェクト開始後に計画に基づき進捗管理、課題管理等の各種管理(※1)を実施する作業に大別される。
プロジェクト管理で最も留意すべきことは、システム開発業務は業務の開始時点において全体が見えていないことが多く、作業の進捗と共に新たな問題が発覚したり、仕様変更やスコープの変更が多く発生したりする業務特性があるため、出来る限りプロジェクトを安定的に推進するための枠組みをたてつけ、次々と生じる問題点を各種管理体(※1)や会議体を回すことによって打ち取り、安定的にプロジェクトを進めることである。
もし、実効的でない管理を計画したり、プロセスの展開が遅れたりすれば、再調整や作業の手戻り等のプロジェクトの負荷が高くなってしまう。そうならないために、実効的なプロセスを組み込んだ緻密な計画を作成し、進めるものである。

<プロジェクト管理の管理体 ※1>
プロジェクト管理は、ITプロジェクトを安定的に推進するためのいくつかの管理体の総称である。個々の管理体は、以下のとおりである。
〇プロジェクト管理の運営
⇒詳細は、1.4プロジェクト管理の運営 参照

○進捗管理
⇒詳細は、1.5進捗管理 参照

○課題管理
⇒詳細は、1.6課題管理 参照

○品質管理
⇒概要は、1.7品質管理(概要) 参照
⇒詳細は、『SEノウハウ ITプロジェクト品質管理編』 参照

○リスク管理
⇒概要は、1.8リスク管理(概要) 参照
⇒詳細は、『SEノウハウ ITプロジェクトリスク管理編』 参照

○仕様変更管理
⇒詳細は、1.9仕様変更管理 参照

〇本番変更管理
⇒詳細は、1.10本番変更管理(PJ) 参照


<プロジェクト管理のメリット>
プロジェクト管理の導入によるメリットは、以下のとおりである。

〇現場業務への注力、専門性の向上
プロジェクト管理が無い場合、開発にかかわる関係者は、全体計画の作成などにかかわる調整が多くなり、現場作業に注力出来ない。これに対し、プロジェクト管理の専任であるPMOを設置することで、必要な調整を行い、全体計画等の作成を行う。これにより、開発にかかわる関係者は、本来業務である開発作業に注力し、また、専門性の高い要員で構成することが出来る。

〇プロジェクト内のルールの統一
プロジェクト管理が無い場合、ベンダー毎や現場毎に管理ルールやドキュメントフォーマット等が異なりバラバラになってしまう。また、独自に進めることに対して、現場には迷いが生じることがある。それに対し、PMOではプロジェクト内のルールを制定し統一・徹底を行うことが出来る。

〇コミュニケーションの促進
プロジェクトでは、チーム分割・役割分担による効率的なプロジェクト推進が必要である。一方、チームが縦割り化し、コミュニケーションロスを起こすことがある。これに対し、全体管理・横断型の調整チームであるPMOにより、組織に横串を入れた調整が可能になり、コニュニケーション促進を図ることが出来る。

〇調整の公平性
現場だけで調整すると、その力関係で物事を決定しまうことがある。それに対し、プロジェクト全体を上手く進めることを目的としたPMOがチーム・ベンダー間に入り、そのような力関係を廃し、公平な調整を行うことが出来る。

〇レポート機能
上層部や経営層向けのレポートは、(開発要員へ求められるスキルとは異なり、)問題解決能力や、ドキュメンテーション能力を要する。PMOでは、現場の情報を収集し、実務と離れた者へ分かり易いレポートを作成する。このレポートにより、上層部や経営層を巻き込んだ適切な対策に繋がる。

〇安定的なプロジェクト運営・推進
以上のことをとおして、安定的なプロジェクト運営・推進に繋がる。


1.1.準備
1.1.1.用語等
以降の章を専門的に記載するため、基礎となる用語を以下に記載する。

●プロジェクト
プロジェクトとは、特定の目的を実現するために、決められた仕事、納期、予算を守り、目的を達成する業務・作業の纏まりである。以下の特徴を有する。

・目的
プロジェクトは、目的を明確に定義できる。
・スコープ
目的を元に、プロジェクトのスコープを明確に定義できる。
・有期性
プロジェクトは、永続的なものではなく、必ず期間が定まる。
(検討の開始に始まり、目的を達成したら、終期を迎える)
・独自性
類似のプロジェクトがあったとしても、個々のプロジェクトは独自である。
・段階的詳細化
段階的にプロジェクトを詳細化する特徴がある。
・予算単位
プロジェクトは、予算を割り当てる単位である。


●PMO
プロジェクトマネジメントオフィス(PMO:Project Management Office)とは、ITプロジェクトにかかわるプロセス等を標準化し、プロジェクトを安定的に進めるための管理を行う組織体である。
⇒PMOの役割の詳細は、1.3.7.2役割の設定 参照