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故郷女教師【四人の先生】 (フランス書院文庫)

価格: ¥730
カテゴリ: 文庫
ブランド: フランス書院
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適度なキャラクター性がここちよい ★★★★★
故郷に十年ぶりに帰省した主人公(公一)。そこで出会う、かつての幼なじみたち、初恋の女教師、加えて新たな出会い。
官能小説で重要なのはもちろん魅力的なヒロインだが、田舎の風景ともに掘り起こされる過去のエピソードが興味深くかつエロチックで、各ヒロインたちを深いキャラクター性で彩っている。
新たに出会うひとり(美智代)を除いて、ヒロインたちは十年前と現在、というふたつの場面で描かれる。
十年前はただの小学生どうしだった幼なじみの少女。いっしょに隠れんぼをして、押し入れの中で密着したり。
「氷の美少女」とあだ名される高校生のお姉さんにFされて、あわや初体験まで。
担任の女教師の、ブラウスの襟元から覗く胸の谷間。
そんなドキドキ、甘ずっぱい過去を交えながら、しかし十年後の彼女たちがさらに魅力的になって主人公を誘惑するところ、出来すぎながら、なんと楽しいのかと思ってしまう。
過去と現在の対比もさることながら、きれいになった幼なじみ、若々しい女教師、意外な顔を見せるかつての「氷の美少女」など。その「変わり方」がキャラ性をさらに引き立てている。そして変わらぬ主人公への愛情に、心癒される。
肝心の官能性も濃厚で、終盤60ページもノンストップで続く浴室内ソーププレイや5Pは、それまで積み上げたキャラ性や物語性を壊しかねないほど、これでもかとたたみかけ、盛り上げてくる。
そしてラストシーンには、驚きとともに、この物語の永続性を示唆されてニヤリ、となるのではないかと思う。
安定印で申し分無い出来の良さではあるが少し弱い ★★★★☆
ここ最近の傾向である地方色豊かな舞台設定に魅力的なヒロイン達を4人配し、明るく元気なノリで情交描写も淫猥という作風は今回も健在。読みやすい文章で面白可笑しく一気に読ませる手腕は相変わらずお見事である。しかも、『最高の四姉妹−としごろ』で見せた過去回想の要素を取り入れつつ、ほんの少しだけ『女侠客傳・お京無惨』らしき属性まで用いている。しかし、今回は主人公が短期滞在という状況から起こる当然の帰結によって結末がスカッとしないことと、これに付随するのか、地方の「節度のある出来た女」を演出しようとしたのか、はたまた作者が「いつもいつも女性からの誘惑とかツンデレばっかじゃ面白くないなー」と思ったのか、いわゆる「待つ女」が変に強調されているのである。そのため、主人公と10年振りの再会は偶然、しかし秘めた想いはずっと胸に抱いて待ち続けていた、でもようやく結ばれた割にその後は謙虚、といったように、ヒロイン達の揺れ動く心情を意図したのかもしれないが、読んでいると何ともチグハグな印象を受ける。それ以前に、かつての担任先生以外の3人は教師(教育実習生)である必然性がない。幼馴染みのお姉さんの「本性」が顕現した際も、むしろそう仕込まれたであろう別の男の存在が思いの外イメージされて少々複雑だったし、1章につきヒロイン1人ずつ“お相手”していくオムニバスっぽい展開も何だか流れ作業的だったので、ここは担任先生と、実にナイスに振る舞ってくれた担任先生の娘(5歳)のルートに絞って、これに1人くらいを加えるシンプルな構成で、男女の想いを深く描いた方が良かったように感じた。安定印のハイレベルな巽誘惑作品ではあるが、今回は限りなく星5つに近い星4つとしたい。