幼児が字を学ぶ過程を調べているとき、書くための体の準備(手首の使い方、
鉛筆の持ち方、筆圧など)がまったくできていないのに、多くの幼児が4才を
目安に親に字の書き方を教えてもらうということが分かりました。
でも、ほとんどの親は、「ひらがなくらい書ける」と思って、「人に教える」ことを甘く見ているので、
気がつくと癖の強い間違った書き方を覚えてしまっているのです。
それで、正しくきれいなお手本を、「印刷用の活字」ではなく、「人が書いた文字」で示しているワークブックを探しまくりました。
やっと出会った1冊がこのワークです。
ひらがな一文字につき、びっくりするような量の「指導のてびき」が載っていて、親にとっても参考になります。
右ページに書き方の解説と悪い例、左ページがワークになっています。
書き方の指導も画期的で、たとえば「し」は、曲がるということが気になるのか、始筆から曲がって書く幼児が多いので、まっすぐの線を書いたら一度
紙から鉛筆を離す、そうすることで注意深く丁寧に書くようになる、などです。
ほとんどの子供が入学前に字を書けてしまうのですが、意外と「きちんと」教えることに気を付けている人は少ないのではないでしょうか。