地球の歩き方 D14 モンゴル 2017-2018
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モンゴルの大地は西の標高3000mを超える高原から、東の標高300mほどの草原へとなだらかに傾斜し、中国東北部へ続いている。4000mを超える山岳地帯や、針葉樹に覆われたタイガ地帯。古来より、民族の通り道だったステップ地帯。その南部に広がる荒漠としたゴビ。モンゴルの自然は多様だ。
●延々と続くゴビ、山塊と崖 南モンゴル
国土の 1/3 ほどを占めるゴビ。砂漠といわれることから、私たちは見渡すかぎりの砂地をイメージしてしまうが、この平原の多くは短い草が生えている乾燥地で、風紋が見られる砂丘地帯はほんの一部に過ぎない。また、古い地層は山塊や崖となって点在する。乾燥地に適したラクダやヤギの飼育が人々のおもな生業である。また、恐竜の化石の発掘調査が盛んに行われており、世界で初めて恐竜の卵の化石が発見されたことでも有名。
●モンゴル帝国揺籃の地 東モンゴル
中国に続くなだらかな平原。360 度見渡すかぎりの地平線。肥えた大地。豊かな水。夏は草の海となる。オノン川などが流れるなだらかな大平原地帯で生まれたテムジンがやがてチンギス・ハーンとなり、モンゴル帝国を起こす。また東部のハルハ川は古戦場でもある
●高原と山岳地帯 西モンゴル
中央アジアにつながるステップロード(草原の道)がかつてあった土地で、古来より多くの民族が通り過ぎていった。モンゴル帝国の首都カラコルムもここに含まれる。標高3000mを超す高原と山岳地帯で、中央アジアへつながっている。モンゴルから興り、西へ進んだ多くの民族の通り道であり、数々の遺跡が散在している。中央部は仏教徒のハルハ族が多いが、西部はモンゴルの中では珍しいイスラム教を信仰しているカザフ族が多く住んでいる。
●針葉樹の森と澄んだ湖の土地 北モンゴル
ロシアのバイカル湖に続くタイガに属する土地には広大な湖が点在する。オオカミなどの野生動物も多く生息し、狩猟を生業とする人々も住む。北部のフブスグル湖の周辺は針葉樹林に囲まれたタイガ地帯である。湖と空と森のコントラストはたいへん美しく、モンゴルでも有数の観光地となっている。古代湖で透明度も高く、夏でも水面と気温の寒暖差があるので朝は霧がかかる。
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