偏光（へんこう）という現象はおそらく、今から数十億年前、地球が誕生して太陽の光がはじめて地表に届いたときから起きていたはずです。しかし人類がその現象に気づいたのは、記録によると19世紀のことでした。昆虫たちは人類よりもっと古くから偏光現象を利用して方角を知ることができました。世界中に偏光フィルター（偏光フィルム）が普及したのはポラロイド社を創設したエドウィン・ランド氏の情熱と執念でした。現在ではサングラスや液晶ディスプレイそして3Dメガネにも欠かせない材料として偏光フィルターが使われています。
偏光は理科室でしか起こらない人工的な現象ではありません。海面や湖面のきらめき、窓ガラスや自動車のフロントガラスの反射など身の回りで常に起きている現象です。偏光板を通して回りの風景をながめると、肉眼で見たときとはちがう景色があらわれます。UnDigitalの枠付き偏光板は偏光現象を観察する道具として、物理学（光学）の基礎実験、光デバイスの基礎研究、あるいは撮影用偏光フィルターとしてお使いいただけます。また変わった使い方として水晶球の真贋を確かめるためにもご利用いただけます。