古代から中世までの欧州や中国の軍制や兵制、装備や戦術などの説明が中心に構成されています
また、インドやイスラムの戦士の紹介も一部で行っています。
時代的には欧州は、古代ギリシャから中世の十字軍の時代くらいまで
中国は商･西周から宋の時代くらいまでです。

兵士たちの装備の説明に多くの頁を割かれています。
その武装では、鎧衣の構造や主要な武器などの説明があります。

しかし特に興味深いのはその戦術でしょう。
当時の軍の隊形から説明は始まり。マラトンの戦いやポエニ戦争でのハンニバルの戦いなど
古代の重要な合戦での戦術の説明がなされています。
政治的・戦略的な内容についてはほとんど触れてはいませんが、それはこの本がどこまでも戦士の立ち位置を中心に説明したものと解釈すれば納得できます。
全体的に軽く流しただけとの印象は拭えませんが。
興味深く感じる内容の本であることは間違いありません。

中世以前の戦史や合戦などに興味がある人には、入門書として購入する価値はあると思います。

昔の兵士・軍というものを広い視点で掴むのに適した本ですね。
ただ火器に関しては殆ど載っていません。
元々この本はファンタジーへの手伝い・参考として書かれているようで近世以降の火器を中心とした推移には殆ど言及されていないという事です。

しかし陸だけでなく海軍についても載っていますし、
戦術だけでなくその大元となる軍制について書かれている点がかなりのプラスだと思います。

TruthInFantasyの中でも古い本なので、中身はたいしたことがないと思っていましたが、今でてる新しい本にも負けず、各時代の衣装・武器・戦略が細かく記述されています。海戦も紹介されており、中世の時代が好きな人には是非おすすめしたい一冊です。