レベルが高すぎるけど
★★★★☆
非常にレベルの高い問題集である。
正直、関西では甲陽受験者意外は不要と思えるほどである。
(関東の人には意外かもしれないが、
算数・国語とも灘よりも甲陽学院のほうがテストの問題は難しい)
さらに言えば、大学受験でも通用するような設問も散見される。
数問解いてみたのだが、「ここまでの高レベルの記述を求めるか」というものが多い。
そのぶん、解説は丁寧で、レベルの高い子供ならば独習は可能。
ただし、相当のレベルの高い子供に限りだが。
この問題集を数回繰り返すことで、記述力はかなりアップするだろう。
うちでは、あまりのレベルの高さに、この本の低学年判の購入を検討中である。
本書の中で、関東の有名中学の解答用紙が紹介されているが、
あれだけの記述量を求められるならば、この問題集のレベルの高さもやむなしかと思う。
(記述が多い分、国語の合格者平均は前述の甲陽も関東の開成も低いのが救いだが)
関西の医者志向・関東の東大志向は中学受験の国語の問題にその端緒があるかもとも思わずにいられない。
本書のいいところを挙げておく。
・まず、収録作品が新しいものというのがいい。
・模範解答に至るプロセスが丁寧に説明されている。
・現実的に一番役立ちそうなのが、君の疑問に答えようというコラム。
本書を薦めるなら、
関東では、御三家レベルの受験者、関西では甲陽受験者ということになる。
また、意外かもしれないが、大学受験生で現代文が苦手という人にもお薦めである。
小学生向けだからといって馬鹿にすれば、手痛いしっぺ返しを食らうだろう。