２０代の頃、江原さんの本を熟読してきた自分にとって、これは「スピリチュアル上級編」と感じた本だった。
内容には日本全体、そしてバッシングの対象になりそうな政治にまで踏み込んでいるが、そこに江原さんの静かな自信、勇気が感じられた。

昔、江原さんの本でよく読んでいたことといえば、恋愛や仕事等、今思えばちっぽけな悩みばかり。
子育て中の今、スピリチュアルな本にとんとご無沙汰だったが、そんなとき「必然」とばかりに現れたこの本。
読んでみたら、昔の「小我」な自分を捨てて「大我」をより学べと感じる内容だった。

とくに年齢的に読んでいて痛かったのが「アンチエイジング」に関しての章。
やはり老いを認めることも大切だ・・とここだけは読むのが辛かった。
政治や子育て等、年齢的にも読みたかったと思える内容ばかり。
とくに今はいろいろな事情で子供を何人もつくることを躊躇せざるをえないが、これを読んで少し考えが変わった（いや、変えなければいけないと思った）。

しかし今までの江原さんの本にもよく出てきた「物質主義的価値観」。
これが本書ではこれでもかというくらい出てくる。
年を取るにつれ克服したと思ってもついてまわるこの物質主義的価値観。
この本にめぐり合って、またこの考えに固執していたことにも気づいた。
そして救われた気がした。
結局は悩みの根源はこの価値観のような気がする。

これは幅広い世代に読んで欲しい江原本だと思った。

江原さんが大好きで、彼の本はほとんど読んでいます。
この本はタイトルこそ日本のオーラですが、その事に関して新しく書いているのは少なく”未来の作り方””本音発言”に似た内容になっています。

著者はメディアや本で人生は学びだと言ってますが、何故学びが必要なのでしょうか?このような質問には「神に近づく為」といいますが、何故神に近づく必要があるのでしょうか?スピリチュアルの分野はまだ科学でハッキリ証明されたわけではありません。安易にメディアなどで語るのは危険だと思います。それに一旦出来上がった社会構図はそう簡単には変わりません。また変えるにはいろんなリスクも伴います。人類が学んでいるというのならもっと問題のない社会に進化してきたはずです。未だに問題を抱えるという事は学んでない証拠であっていくら輪廻を繰り返しても同じ事の繰り返しにしかならないと思います。著者は真っ直ぐすぎて世間がみえないのでは?いずれ著者のような考え方はわかりません。

株式のネット取引で大儲けする人をについて、肯定も否定もしていない点は共感できる。
ただし、匿名掲示板で企業の不正などを告発できる現状について、そういうのは、マスコミに告発すればよいと言うのは、ネット・情報社会に対する認識が古いと感じる。

あと、ホームレスにきれいなオーラを持った人がいるというのは面白いと思った。
スピリチュアルな事に対する知識は豊富だが、現実社会に対する認識がどうかなあと思った。

「日本のオーラ」というタイトルですが、あまりオーラのことは書かれていません。

政治、経済、事件、環境問題、臓器移植や代理母といった医療問題……現代日本をめぐるさまざまな問題について、独自の視点で解説してくれます。他の方のレビューにもありましたが、問題の根本には、物質主義的価値観があるというのが、すべての章を通じての著者の主張です。

では、どうすればいいのか。それは、個々人が物質的価値観からいかに離れて生きるかということしかないようです。
社会問題は個人の問題につながっていきます。語られているのは社会問題ですが、個人の生き方を考えさせられる本です。