日本人の中にある大切なものを教えてくれる
★★★★☆
私たちの中の、なくしてはならない、大切な日本の心。その大切な日本の心をウガンダでの教育をとおして伝えてくれる一冊。
日本のことといえば、悪いことが先に書かれ、警鐘を鳴らす本は多いが、日本のよさを異国の教育現場から、語った本にはじめて出会い、少なからぬ刺激になった。
台湾の人たちから、日本統治時代を懐かしみ、日本人の先生の指導に感謝する言葉を沢山聞いたことがある。多分、当時の日本人教師は、自分の教えられたことをそのまま実践しただけで、特別なことをしたとは思っていなかったと思うが、未だに、台湾の人々の日本に対する感謝の気持ちは薄れていない。
私は、この本を読んでこの著者は、ウガンダで、台湾と同じような教育を実践されたのだろうと思った。
森信三先生の教えが、ウガンダの子どもたちの中に、根付いてきている。
人のカタチをつくるのは、心。必ずや、播かれた種は芽を出し、実を結ぶときが来ると思う。
日本人は、そのDNAの中に、すばらしい伝統文化を刻み込んでいる。誇りをもって、前に進んでいきたい。
教育を見直す視座を示した一冊。
究極のモチベーション〜それは日本人であること〜
★★★★★
「夢を追えないものに夢は語れない」夢を追う姿を生徒に見せられる教師になるために、15年勤めた公立中学教師の職を辞し、アフリカのウガンダに向かった著者。
彼のチャレンジ精神に驚くとともに、私自身も「こんな人生を生きたい」と感じた。
ウガンダで、野球少年たちに夢を語り、1年4ヵ月後、札幌ドームでの奇跡の試合までのストーリーは、真実だけに凄みがある。彼が、ウガンダでの活動を通して学んだのは、日本の素晴らしさであり、日本人の本来持つ美しき習慣の大切さであった。
「日本人が日本人らしく生きること」こそ、日本の再興のキーワードである。
ウガンダ少年に、野球を通して日本の躾を完璧に教えた彼だからこそ、言える至極の言葉の数々がある。現代の教育に欠けているものが、この書を読むと理解できる。日本の教育が進むべき方向を著者自ら、日本を離れて初めて気づいたという。
この本を読むことで、日本人であることに誇りを持ち、日本に生まれたことに感謝できることができた。そんな素敵な本に出逢うことができ、感謝している。
ウガンダ人を通して日本の良さを再確認する
★★★★☆
「郷に入っては郷に従え」という言葉があるが、その真逆に、あくまでも日本式の野球指導にこだわり、全く異質な文化風土に育ったウガンダの子供たちを、野球の技術指導はもちろん、人生に対する考え方までも一変させた熱き男の物語。
この出会いは、彼らウガンダ人にとっても、著者本人においても、その後の人生を一変させるほどの大きな影響と人間的な成長をもたらした。
揺るぎない信念を持った著者の勇気と行動力に敬意を表します。