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Japan Rising: The Resurgence of Japanese Power and Purpose (Century Foundation Books (PublicAffairs))

価格: ¥1,728
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: PublicAffairs
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日本はいま、大きな転換を目前にしている。50年以上にわたる国家的な平和主義と孤立、そして「失われた10年」と呼ばれる1990年代をくぐり抜けた日本は、静かに、そしてひそかに目覚めつつある。21世紀の戦略的闘争の主役に躍り出ようと日本が身構えているいま、その動機をめぐる重大な疑問が生まれている。国際組織での日本の役割に影響を与える駆動力は何か? 世界政治の新たな状況に対する日本の反応を説明するうえで、役に立つ典型的なパターンはあるのか?

日本の特性や目的をめぐるアメリカの理解は、せいぜいよくても薄っぺらという程度だ。アメリカはたびたび、外交政策における日本の存在を過小評価してきた。日本が活力と国際貢献の兆しを見せはじめたいま、日本を駆り立てる原動力を理解することがいっそう重要になっている。『Japan Rising』では、著名な日本研究者ケネス・パイルが、現代の日本に見られるとりとめのない戦略をつなぐ共通の糸を見つけだしている。日本がなぜいま台頭してきたのか――そしてこれからどうなるのかを理解したい人には必読の書だ。
本当に日本は「台頭」しているのか? ★★★★☆
現在はThe rise of Chinaの時代であり、米国のアジア専門家の目も中国に注がれている。そんな中、日本が「台頭」しているという異彩を放った主張をしているのが本書だ。パイル教授には実際に会ったことがあるが、紳士であり、堅実な研究をしている方だという印象を持っている。本書は開国から現代までの日本外交を分析し、国際秩序の構築ではなく、それへの適応こそが日本外交の特質であり、今後もそれは続くであろうとしている。教授によると、開国から20世紀後半までは、西洋へ追いつくという国家目標が明確に存在していたため、適応型の外交がうまくハマり、日本は驚異的な発展を遂げたが、冷戦終結以降は、国際秩序の激変には未だ日本はうまく適応できていない、としている。

それでも教授は日本の将来に楽観的である。バブル崩壊後の15年、日本は停滞しているが、これは激変する国際秩序を慎重に見極めているからであるとし、過去のしがらみにとらわれず、グローバル主義である平成世代の台頭により、日本は国際政治の舞台に復活してくるだろう、としている。日本人として日本に前向きな評価をしてくれるのは嬉しいことだが、さすがに楽観的すぎるのではないか、と思った。教授は小泉改革がターニングポイントだったとしているが、果たして現在、小泉改革の残滓がどれだけ残っているか。平成世代がどれだけ政治の世界で力を持っているか。昨今の政治情勢を見る限りは、なかなか日本がrisingしているとは思えないのだが。

とは言え、日本の将来についての議論を呼びかける効果はあった書物だと思う。米国を代表する日本専門家がどういう議論をしているのか、理解しておく必要性は大きい。