ロディアを生んだ会社は1932年、フランス・第二の都市リヨンに、代々、紙を扱う商社ヴェリヤック家の長男アンリにより創設された。設立まもなく、弟のローベルも経営に参加したとのこと。
当初の社名は、「ヴェリヤック兄弟社」。そして、1934年にヴェリヤック兄弟社がメモパッドを含むすべての製品の商標として登録したのが<RHODIA>だった。このブランド名は、フランス四大河川のひとつ、リヨンを流れるローヌ川(RHONE)に由来してる。
今ではすっかりおなじみの二本のツリーを模したマークは、アンリとローベルの二人の兄弟の絆を象徴するものだ。
最高品質の製紙開発に欠かせない水資源と森林資源を求め、ヴェリヤック兄弟社はほどなくしてフレンチ・アルプスのグルノーブルに近いセシリアンヌに移転する。この時に、現在<ロディアカラー>として定着しているオレンジがメモパッドの色として選択された。そして今日まで変わることなく、存在感を放つ定番色は守られている。
立位での筆記を前提にしたプロフェッショナルユースに耐える機能性と、優れたデザイン性から、多くの人に愛されてきたロディア。フランスの日常に欠かせないプロダクトとして定着すると同時に、そのグリッド状のグラフ方眼フォーマットから、1970年代以降ヨーロッパをはじめ北米や日本でも建築家・デザイナー・アーティスト・科学者を中心に、ブロックメモの代名詞として指名されるようになった。
1997年には、フランスを代表する総合紙製品メーカー「エグザコンタ・クレールフォンテーヌ」グループの一員となり、ロディアは「クレールフォンテーヌ・ロディア社」のブランドになった。
現在フランス東部アルザス地方のミュールーズにて、誕生当初から変わらないスタイルの高品質なブロックメモは生まれている。
ブロックメモは、誕生当初からほぼ現在のような仕様でした。ホチキス綴じと表紙カバーの三つ折ライン・背面に厚紙台紙を入れて安定性を持たせる設計等、いわば最初から完成されたスタイルで世に出たと言える。技術革新により改良を重ねたのはピッとちぎれるマイクロカットと、特許も取得した裏面に針の見えない安全加工。初期は若干、粗い目による加工に研究開発を重ねて心地よい切れ味を追求し、今ある「くせになる」切れ味の快感を実現しました。カバーの撥水加工も、屋外でのタフな使用を念頭に、試行錯誤で耐久性と折りやすさを同時に実現する現在の形に至る。
表紙 360度折り返し可能な3本のラインで安定したフォルムを保つ撥水性カバー
裏表紙 ボール紙台紙+ホチキス針が表面に出ない安全加工【特許】
用紙 マイクロカット加工ミシン目でけばだちとは無縁の切断面
あらゆる筆記具に適した、なめらかな書き味の上質ペーパー