八犬傳【上下 合本版】 (角川文庫)
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時は文化十年、江戸飯田町中坂下にある家屋の二階に集い語らう二人の翁がいた――。城は既に落城寸前、時の城主里見義実は一縷の望みを愛犬・八房に託す。“恩を仇で返す不埒者。憎き仇・安西景連の首を取れっ。さすれば我娘・伏姫を嫁にやるぞ、八房。”この一言は昔の怨念を呼び起し、里見家の未来永劫に関わる重大な一言であった……。日本伝奇小説の最高傑作『南総里見八犬傳』と、それを綴った曲亭馬琴の知られざる執筆活動を、著者独自の構成で描き出す世紀の名作。
※本電子書籍は、角川文庫版『八犬傳』上下巻を一冊にまとめた合本版です。