一見、奇をてらっているみたいには見えるが…人工の造形美に感激
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建築に対して「美」を見出す人は多い。しかし、「橋」に対しては今まで目を向けられるという事は少なかったのではないか?この本はそんな中でも石橋をいくつも紹介した一冊である。
しかし、「石橋」とひとことで言っても様々ある。自動車も通る立派な橋、庭園の中の池を渡る橋、山中の誰も知らない川を渡る橋…など様々である。これらに目を通してじっくりと眺めて見ると、ある種の「美」が存在する事に気付く。それは水面に写る橋を見て「シンメトリーの美」が感じられたり、ある小さい橋には「退廃の美」が感じられたり、その橋によって色んな美学が存在している。
こちらでは「石橋」を取り上げているが、木造の橋や植物のつるで出来た橋など、様々なマテリアルの橋を紹介する本も是非出して欲しいと思う。