インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

豆腐屋の四季 ある青春の記録 (講談社文芸文庫)

価格: ¥1,680
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
松下竜一の原点を知る ★★★★★
豆腐屋の四季 松下竜一 講談社文庫 1983

読んだものは2000年12刷
初出は1969年講談社、前年に自費出版

40年前の作品である。松下さん(1937−2004)の自叙伝であり初作品。
6人兄弟、姉1人と弟4人、19歳の時に母(46歳)を失い進学を諦め家業を継ぐ。
自らも生後間もなく高熱により右眼を失明。その後も病弱のまま人生を歩むことになる。
弟らの自堕落な生き方に対する不安や苛立ちで自死を覚悟するが末弟のためにと留まる。
読書だけが趣味だった松下が25歳で短歌作りを始めたことで生きがいを見つけ出す。そして遅い青春を迎える。
読んでいてどうしてそんなに苦労するの、頑張るのと胸が苦しくなる。日々の労働に追われていながら短歌を詠み、近所の自然に鋭い観察眼をもつ。弱きものへの限りない優しさが伝わってくる。
この作品の後の大活躍と言ってもよい松下竜一の生き様の原点がここにあるのだろう。