West Side Story: The Original Sound Track Recording (1961 Film)
価格: ¥2,256
レオナルド・バーンスタインが作曲し、若かりし頃のステファン・ソンドハイムがすばらしい歌詞をつけた、現代版『ロミオとジュリエット』のミュージカル音楽。そのサウンドは、この物語を人種対立と世代間の衝突の寓話(ぐうわ)に見たてた鮮やかな再解釈とともに、映画化前からブロードウェイに新風を吹きこんでいた。けれども、映画監督ロバート・ワイズは、そのミュージカルを大画面で展開することで、多くの敏感な観客、つまりトニーとマリアを自分たちの姿にだぶらせた10代の若者たちをこの物語に引きこみ、新たな可能性を切り開いた。そして華麗なカメラワークを通して、振り付け監督のジェローム・ロビンスの躍動的な振付けを世に知らしめた。サウンドトラックのオリジナル盤は、単なるベストセラーにとどまらず、ロック志向の観客にとっても、またとないスタンダードとなった。そして、このCD盤ではうれしいことに、公開時にリリースされたLP盤では収めきれなかった幅広い選曲が収録され、そのうえ20ビットデジタルにリマスターされている。リチャード・ベイマー、マーニ・ニクソン(ナタリー・ウッドに声が生き写しだったため吹き替え役に選ばれた)、リタ・モレノの歌をメインとするこのミュージカル音楽は、オペラのような情熱、鋭い社会批評、上質のコメディーをミックスした、すてきな歌とエキサイティングな音楽を惜しげもなく披露して耳をうるおしてくれる。「Tonight」から「One Hand, One Heart」「America」「Jet Song」まで、本作がアメリカ映画とミュージカルの金字塔であることを、このCD盤は見事に実感させてくれる。(Sam Sutherland, Amazon.com)