里山奇談 (角川ebook)
価格: ¥0
神の棲む山と人間の暮らす地、その境界に広がる里山――。
そこにはさまざまな生命とともに、不思議が息づいている。
野山を渉猟し、昆虫や動植物をこよなく愛する“生き物屋”が集めた、里山の奇しき物語を40話収録。戦慄するのになぜかなつかしく、愛おしい。里山の奇妙な話から、日本の原風景が立ち上がる……
【本書に収録された作品の一部】
■土地の人は誰でも知っている“立ち入ってはならない”場所。人が住みたがらない場所は、なぜ封鎖されないのか?――「ヱド」。
■川岸の暗闇に静かに明滅する蛍の光。たくさんの蛍が飛ぶ夜を示すことばに秘められた、ある風習があった。――「ほたるかい」
■遠い昔、参列した“狐の嫁入り”。幼い自分と美しい花嫁が両端を持つ綱を離すまいとした記憶。だが、母の話で意外なことが判明する。――「山野辺行道」
■とある国際的なイベントのため道路交通網の整備が始まったときのこと。山を削ると祟られると年寄りたちが騒ぎだした。やがて奇妙な事故が頻発しはじめる。――「蛇の道」
■ダムに沈んだ小さな集落。かつてそこには、決して入ってはならぬ“湯”があった。その湯は“罪を犯した者”が判別できるというのだが……。――「カンヌケサマ」
※本書は、2017年6月1日に配信を開始した単行本「里山奇談」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)