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八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)

価格: ¥714
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 岩波書店
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寝苦しい真夏の夜に読みたい子供から大人まで楽しめる絶品ホラー・アンソロジー。 ★★★★★
名高い児童文学翻訳家の金原瑞人氏が初めて編んだ英米ホラー短編小説の傑作選集です。外国では不吉とされる数字13に数を揃えた本書の作品群には怖い物語だけでなく間に面白いオチのついたお話もあり気分が変わって楽しめます。
『こまっちゃった』エドガー・アラン・ポー原作・金原瑞人翻案:十二歳の少女が時計塔で血みどろになって・・・予想不能の結末にあ然となります。『八月の暑さのなかで』W・F・ハーヴィー著:想像で描いた死刑囚に瓜二つの男が現実に現われて・・・迫る最悪の予感に気が狂いそうになります。『開け放たれた窓』サキ著:神経症の青年が味わう恐怖の真相は?最終行のオチがお見事です。『ブライトンへ行く途中で』リチャード・ミドルトン著:旅の道連れになった不思議な男の子の正体とは?『谷の幽霊』ロード・ダンセイニ著:谷に棲む古風な幽霊の嘆きを聞く内に気の毒になります。『顔』レノックス・ロビンスン著:水に映る女性の顔に恋した男の悲しくも心に残る話。『もどってきたソフィ・メイソン』E・M・デラフィールド著:ある意味幽霊よりも怖い人間の浅ましい性。『後ろから声が』フレドリック・ブラウン著:人が見えない背後に忍び寄る恐怖。『ポドロ島』L・P・ハートリー著:読み手に幾通りもの解釈を残す不気味な謎物語。『十三階』フランク・グルーバー著:百貨店の存在しない筈の十三階に迷い込んだ男の凄惨な悲劇。『お願い』ロアルド・ダール著:子供の暗く奔放な想像力にギョッとします。『だれかが呼んだ』ジェイムズ・レイヴァー著:最後に唯一不可解な謎が残ります。『ハリー』ローズマリー・ティンバリ著:死後も尚強い兄の妹への愛に身も心も震えます。
金原氏が選んだ30編の残りの作品も気になりますので、また何時か第二集が読めます様にと期待します。寝苦しい真夏の夜に読みたい子供から大人まで楽しめる絶品ホラー・アンソロジーをぜひ貴方もお楽しみ下さいね。