シティーハンター dramatic master
価格: ¥2,854
1980年代後半、それまで歌謡曲一辺倒だった日本の音楽シーンが、自ら曲も書けるバンドやシンガーを中心に展開し始めた。現在の“J-POP”の礎が作られた時期である。そんな時期とまさにリンクするのが、87年に放送が開始された北条司原作のアニメ『シティーハンター』の主題歌集である本盤だ。
PSY・S、小比類巻かほる、大沢誉志幸、岡村靖幸、TMネットワークといった、CBSソニーやエピックソニー(当時)の誇る“新しい音楽シーンの担い手”たちが惜しげもなく投入されており、ちょっとした豪華なオムニバス・アルバムといった趣だ。中でもTMネットワークは、<15>によって大ブレイクへのチケットを手にしたと言っても過言ではないだろう。
時折挟まれる、おなじみの声優による寸劇(?)は、今となってはさすがに気恥ずかしい感じもする。そういえば、本編からシームレスに主題歌に突入するという、当時のアニメとしてはめずらしい演出を行なっていたことも思い出される。(剛吉若寸也)