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ハウジング・プア

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 人文社会科学書流通センター
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:稲葉剛/著 出版社名:山吹書店 発売所名:JRC(発売) 発行年月:2009年10月 関連キーワード:ハウジング プア スマイ ノ ヒンコン ト ムキアウ はうじんぐ ぷあ すまい の ひんこん と むきあう、 ヤマブキシヨテン クワタニシヨテン 1715 やまぶきしよてん くわたにしよてん 1715、 ヤマブキシヨテン クワタニシヨテン 1715 やまぶきしよてん くわたにしよてん 1715
貧困問題を可視化する新たな視座 ★★★★★
本書の意義は、貧困問題を可視化するために「ハウジングプア(住まいの貧困)」という新しい視座を提示したことにあると言える。ホームレス対策、ネットカフェ難民対策等、それぞれ個別の問題として分断して論じられてきた課題を、「ハウジングプア」という観点から包括的に捉え直す視野を提示する。

ハウジングプアとは、本書によれば「貧困ゆえに居住権が侵害されやすい環境で起居せざるをえない状態」と定義され、その内訳は、1.屋根がない状態(路上、公園、河川敷など)、2.屋根はあるが、家がない状態(ドヤ、施設、ネットカフェ、サウナ、カプセルホテル、友人宅、飯場、病院など)、3.家はあるが、居住権が侵害されやすい状態(借家人の権利を制限する契約内容の賃貸住宅など、会社名義の賃貸住宅)とされる。ハウジングプアの内訳は便宜的なものにすぎず、一連の状態は地続きものとして捉えられる。例えば、日払いの収入がある場合は2の状態にあるがそれがなくなれば1の状態に移行したり、3の状態から追い出し屋被害に遭い、1や2の状態に移行する等、それら状態間の関係を総合的に捉えなければ、的確な対策は打てないからだ。

本書を通して著者は、日本の住宅政策がいかにお粗末であるかを検証し、それと同時にハウジングプアをなくすために、月収10万円で安心して暮らせる社会を目安に、住宅政策がいかにあるべきかを提起する。

また、本書の各章の間にコラムのような形で、路上生活経験者や追い出し屋被害者等のハウジングプア状態経験者の人生録をまとめる。これがたいへん興味深く、価値がある。各コラムの挿絵や表紙に使われる、イギリス人画家ジェフ・リードによる絵も印象深い。
冷静で、静かな文章です。わかりやすい本です。 ★★★★★
とくに、今、家があるのが当たり前で、仕事があるのが当たり前と感じている人に、読んでほしい本です。 表紙のイメージと違い、辛い貧困問題の現実を、冷静で、静かに、どこか、優しい文章で、書かれています。 この本だけで、日本の貧困問題の現状の、すべてを知り、読者側で、はっきりと、想像することが出来るのではないでしょうか。 今、貧困問題に立たされ、辛い経験をしている方の現実。 それらは、家や仕事があり、それが、当たり前と感じている方からすると、貧困問題が、辛く感じ過ぎて、つい目をそらしていたくなるかもしれません。 ですが、この本には、読者が、本を閉じたくなるような、荒々しい文章もなく、辛い現実を、やみくもに、ぶつけているのでもなく、著者が、読者に、伝わりやすいように、あるがままの貧困問題を、丁寧に、綴っており、 目をそらさなくても、向き合って読める、素敵な本です。 最後の章では、とくに、今の弱者切り捨て的な、不安定な日本の在り方を、くつがえす、真の平和について、とても優しい文章が書かれております。 厳しい貧困問題を冷静に綴り、決して、情に傾いた本ではないのですが、読んでいても、重たい気持ちにならない、素直に、貧困問題を受け止めて、理解できる本です。 日本に住む全ての方に、知っていてほしい、とても大切にしたい本です。
「問題提起」の書 ★★★★★
著者の稲葉剛氏(自立生活サポートセンター・もやい代表理事)は「ハウジングプア=貧困ゆえに居住権が侵害されやすい環境で起居せざるを得ない状態」という定義から始め、『誰もが「安心して暮らせる住まい」を確保できる社会』の実現を目指す。
生活困窮者支援を長年続けてきた実務経験を元に「現場からの問題提起」を行なう、『ハウジングプア』は「問題提起」の書だ。
著者たちの運動の目標は「日本の住宅政策を貫く基本的な理念自体を転換する」こと、すなわち「社会の在り方を変える」「この国の形を変える」ことがとなっていることなのだ。
稲葉剛氏はきわめてスケールが大きい社会活動家である。