困難にも感謝する
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著者は昭和28年、20歳のとき、岐阜県から片道の汽車券だけを握りしめて上京。自動車用品を扱う会社に住み込みで働くのだが、朝は6時から夜は12時過ぎまで、日曜祭日も休みなしという奴隷のような仕事環境。「困難だ」「難しい」「大変だ」「苦しい」という言葉がすべて当てはまる職場だったという。しかし、著者はいっさい愚痴をいわず、不条理で不都合な命令を下す上司のもとで仕事をこなしていった。そしていまでは、その上司に感謝すらしているという。なぜなら、著者の能力をはるかに超える仕事を命じられたことによって、わずかな年月で格段の能力向上を果たすことができたから。本書は、82歳になったいまも元気に全国を駆け回る「掃除の神様」が、突発的な問題や解決困難な問題に直面したときの対処法を説く。人生の試練に打ち克つための実践的参考書でもあり、運の悪い人はいないと実感できるはずである。