地球の歩き方 A19 オランダ/ベルギー/ルクセンブルク 2017-2018 【分冊】 2 ベルギー/ルクセンブルク オランダ ベルギー ルクセンブルク分冊版
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※この商品は、「オランダ/ベルギー/ルクセンブルク」編の分冊です。「オランダ/ベルギー/ルクセンブルク」編2冊がパックとなった合本も販売しています。詳しくは『地球の歩き方 オランダ/ベルギー/ルクセンブルク』で検索ください。
ブリュッセル空港内に入り、各種標示がフランス語、オランダ語、ドイツ語で記されているのを見て、この国の複雑な言語事情を実感する。現在のベルギーの言語境界線や文化の原形が作られたのは、ローマ時代。ベルギーはおもにフランデレンとワロンのふたつの民族によって構成されている国だ。フランデレン人はシーザーのガリア征服の際ゲルマンの領域にとどまった民族で、オランダ語の方言であるフランデレン語を話す。一方のワロン人はローマ領としてラテン化し、ラテンの言葉であるフランス語を話す。
なお、第1次大戦後にベルギー領となった人々はドイツ語を母語としている。1830年にオランダから独立して以後、フランデレンとワロンの両民族は、言語戦争と呼ばれる対立を繰り返しながらも、現在の豊かで安定したベルギーを築き上げてきた。
フランス、ドイツ、オランダ、ルクセンブルクと国境を接し、ドーバー海峡によってイギリスと通じているベルギーは、“ヨーロッパの心臓”と呼ばれている。首都ブリュッセルは、EU本部やNATOなどの機関が集まるヨーロッパきっての国際都市である。これには地理的な条件もあるが、何よりベルギーがゲルマンとラテンというヨーロッパの2大民族の融合した国であるというのも、大きな要因となっている。2つの文化がたくみに調和したこの小国は、ここを訪れる私たちの心に、ヨーロッパの人々が長い歴史のなかで大切に作り上げてきたものが何であるかをしっかりと刻み込んでくれる。そして外国に侵略された歴史が長いだけに、外国人には開放的で親切だが、自分たちの生活や伝統を頑として変えない一面ももっている。ヨーロッパを知りたかったらベルギーを見るのが最も近道だといえる。
●本書に掲載したおもな都市・観光地
【ベルギー】ブリュッセル、ブルージュ、ゲント、オステンド、イーペル、アントワープ、リール、ルーヴェン、ハッセルト、メッヘレン、リエージュ、スパ、ナミュール、ディナン、デュルビュイ、モンス、トゥルネー、アルデンヌの古城めぐり
【ルクセンブルク】ルクセンブルク、ヴィアンデン、クレルボー ほか
ベルギー、オランダとベネルクスを構成するルクセンブルク大公国もこの分冊に収録した。