ある意味革命的な本
★☆☆☆☆
ついに出てしまったTeX界の「トンデモ本」。「本書が日本のTEXコミュニティにおける恒久的な財産として残り続ける事を切に望んでおります.」とのことだが、体裁ばかりに拘って内容が疎かになった究極の例として、LaTeXを使う者に対する戒めという意味では、確かに共有「財産」となることでしょう。
いわゆるインターネットの登場により、自分のウェブページでならどんな主張でも公にすることが出来るようになったが、LaTeXを使えるようになれば、そしてGNU FDLで印税は要らないと言えば、それをそのまま出版することまで出来てしまうのだというのを証明したという点では、画期的な一冊。
「組版の技術がどんなに優れていたところで、書く技術の代役を務めることはできない」というLaTeXの作者ランポートの言葉が思い出されてならない。