この本は、旅行記のようで実は、人生観や、哲学の本である。
旅の予定がある人は勿論、旅とは無縁の人にも是非読んでいただきたい。
夢のように美しく儚い、著者独特の写真と文章が、人生とは何か、生きる意味とは、という決して答えの出ない問答の闇に一縷の光を差してくれる。
多感な時期にこの本に出会えた人は幸運である。
著者は、現在も時事問題に独自の意見をNET等で発表されているが、今でも全く理念がぶれておらず、むしろ先鋭化しているようにさえ感じる。
一読者として藤原新也という人にこれまで一度も失望させられることは無かったしこれからも無いことを願う。