精神に疾患は存在するか
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「精神現象に疾患が存在する」ことは当然の事実なのか? 環境との相互作用の中で機能不全を呈するようになった心理状態は,はたして疾患なのだろうか。
本書では, 40年にわたり精神科診断学の研究に携わる著者が,心理状態の正常・異常を区分する根拠を探り,心理状態の病理性の確認方法や診断方法の弊害について考察する。疾患ではないが心理的不調を抱えた人々を個としての尊厳を守りつつ援助するという本当の精神科医療を追求すべく,今,精神科診断について改めて批判的考察を投げかける。