その日に気になった章だったり、あてずっぽうに開いたページだったりを、何度も繰り返し読んで物思っています。
著者は子供の頃から「夫婦とは仲が悪いもの」という思いを持ちつつ結婚したのだが、三浦朱門氏との出会い・結婚生活から始まり、社会にある夫婦・結婚の形についても触れながら、人の強さ・弱さに思いを馳せている。身の周りから切り取った物事に彼女が加えるコメントは、厳しくて少し今の世の中からすれば一見古臭いように思える価値観の中に、ゆるぎない愛情があるように感じられれ、頭の中で反芻したくなる。
冒頭に愛について著者が考えるところを凝縮した「その人のために死ねるか」が収録されている。