【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:安田登/著 出版社名:春秋社 発行年月:2009年11月 関連キーワード:シンタイ カンカク デ ロンゴ オ ヨミナオス コダイ チユウゴク ノ モジ カラ しんたい かんかく で ろんご お よみなおす こだい ちゆうごく の もじ から、 シユンジユウシヤ シユンジユウシヤ 3064 しゆんじゆうしや しゆんじゆうしや 3064、 シユンジユウシヤ シユンジユウシヤ 3064 しゆんじゆうしや しゆんじゆうしや 3064 古来日本人の教養・考え方の基本にあった『論語』の核心を、孔子時代の文字と身体作法の視点から解き明かす力作。 序章 からだで読む『論語』第1章 論語世界との新たな出会い第2章 「命」の世界第3章 孔子学団に入門する-「学」とは何か第4章 「詩」-叙情世界に本質は宿る第5章 「礼」-魔術とマニュアル第6章 「心」-このまったく新しい世界
白川静の遺産と能の身体論を活用した独創的な論語解読
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近年急速に注目を浴びるようになった白川静の漢字学。学術教養系の評論誌で特集が組まれたり、白川学に対する識者のコメントを集めた本が出版されることも増えてきましたが、その大半が白川静の学問的土俵に接近することすらできておらず、それなりのレベルに届いているものは松岡正剛と三浦雅士の文章くらいではないかと思われます。
そのような中で登場した本書は、白川漢字学の遺産を同じ中国の代表的古典である「論語」の読解に実践的に活用して、ユニークな成果をあげている独創的な書物です。本書の特長は以下の三点です。
1.「心」(内省的意識)が発生したのが約3000年前と推定し、論語が当時の新概念であった「心」の問題を解決しようとしたマニュアルであると仮定したこと。
2.孔子がいた当時の漢字の原義に戻って、論語の内容を吟味していること(当時、「心」に関する漢字は少なかった!)。
3.漢字そのものを身体にまつわるシンボルとして捉え、そこに能楽者としての身体感覚をオーバーラップさせながら読み解いていること。
このような読解を行うことで、従来の論語本にありがちだった道徳的・体制擁護的な説教臭さがスッキリと抜け、体を使った学びを重視しつつ同時に宗教的でもある、実践的な問題解決ための教えを浮かび上がらせることに成功しています。
中国の古典を、当時の呪術的な世界観をベースに読み解くことで、そこに新しい意味を見出せることを発見したのが本書の手柄といえます。今後、白川静の学問的成果を活用した古典読解や歴史小説が多数登場してくることが予想されます。
過去の知恵を人生訓に貶めさない、本質的論語論
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論語は黙読では理解できない。
幕藩制下の寺子屋、その他では音読が当たり前であった。
「美しい」やら、なんやらでなく、身体リズムと理解の間に通路が設けられていたのだろう。
そして、故白川静氏による古代の漢字論が加われば、すぐにその意味が納得できるだろう。
それらを含んだこの本はいまだ、過去の知恵を人生訓に貶めさない、本質的論語論と言える。
論語の新たな側面を解き明かす
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『論語』の孔子ですが、正直、好きな人物ではありませんでした。
「四十而不惑」
四十にして惑わず。
いやいや、四十の自分を思い浮かべても、とてもそのような境地には辿りつけそうもありません。
『論語』は、神仙のような方の語録であり、私の生活とは関係のないものなのだ。
そんな気持ちを抱いていました。
しかし、この本、表紙からして、アンチ論語の私を惹きつけます。
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※表紙からの引用※
「四十にして惑わず」、漢字のみで書けば「四十而不惑」。字数にして五文字。
この五文字の中で孔子時代には存在していなかった文字があります。
「惑」です。五文字の中で最も重要な文字です。
この重要な文字が孔子時代になかった……
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そして、本文において、当時の文字から論語を紐解くという試みが成されています。
新たに私の眼前に現れた『論語』の文章にも驚いたのですが、著者である安田登の発想方法には脱帽せざる終えません。
当時の文字で考える、確かに言われてみれば当然のこと。
しかし、高校大学での漢文の授業ではそのような読み方は一度も紹介されませんでしたし、私も当時の文字で考えようとは思いつきもしませんでした。
読後、アンチ論語の私が宗旨替えをしたことは言うまでもありません。