陳さんの「ものがたり」は本当に解り易くて良い。私がこれを読んだのは、おりしもＮＨＫHiで「始皇帝烈伝〜ファーストエンペラー」があのレッドクリフで曹操を演じたチャン・フォンイーが始皇帝の役を見事に演じている最中である。レンタルも出ているので是非ご覧頂きたい。レッドクリフほどの迫力は無いにしろ、衣装から髪結いまで本当にずば抜けて美しい。そんな中で読んだ「ものがたり史記」の中では、もちろん始皇帝の真実に割かれたページが意外なほど多かったのがワクワクさせられた。ドラマの中ではコロコロ変わる名前に「どんな漢字で書かれているんだろう？増して位の順序が解らない」などの？？？が付きながらもチャン・フォンイーの演技の見事さに感心していたのだが、この本を読んでなんだそうだったのか！と目から鱗のお話ばかり。やー、横文字並べても陳さんのお話は本当に解りやすいです。始皇帝の後は四面楚歌の項羽と劉邦のお話であったが、これも納得の連続で、本当の「史記」を読めない私たちとしては、指南書と言ってもいいと思う。

今まで陳舜臣さんの書いた本はおもしろかった。
そのため本書も期待して読んだが、それほどでも
なかった。

何がおもしろくないかって・・・坦々と歴史が
過ぎていく小説のためにおもしろくないのです。

小説に全然起伏がない。
教科書を読んでいるかのような錯覚に陥る。

史記がどのような内容かを知りたい人にはお勧めです。