SEP独特というか、翻訳者さんの力量でしょうか・・・ジョージーとブラムの会話のキャッチがすごく楽しい！　シリアスとロマンスと茶目っ気が絶妙でいつも関心です。おもしろくなさそうな表紙とタイトルでしたが、やっぱりSEPははずせません。お馴染みのエピローグでにんまりさせてくれるのも相変わらずでした。会話のテンポで言うと、「まだ見ぬ恋人」のアナベルの上を行ってますね。買ってよかった

人気ドラマ『スキップ＆スクーター』で全米の人気者になったジョージーはその後仕事では納得のいく作品と出会えず、私生活でも夫が他の女優と不倫→離婚と行き詰っていた。そんな中、『スキップ＆スクーター』放送中止の原因でもあり、天敵とも言えるブラムと思いがけず再婚することになってしまい…。

ジョージーは過去に人気を博したコメディ女優であるが、その成功におごらず周囲に好かれる人気者。こんな子が近くに居たら、多分職種に関わらず好きになるんだろうな〜という感じで、この作者さんの描く女性は同性から見て魅力的であることを再確認。

一方、ジョージーの目を通して“手に負えない放蕩者”だと思われていたブラムも徐々にその裏に隠された素顔が見えてくる様子は本当に見事の一言。過去の自分の行為を悔いて何とかジョージーとの仲を修復したいブラムと、性格的に相手の良い面に目を向けざるを得ないジョージーは本当に良いコンビで、最後まで楽しく読めました。

単なる恋愛物に終始せず、キャリアに対する理想と現実のギャップに苦しむ二人の姿も共感できるもので。

個人的にはブラムの家政婦をしているチャズのキャラクターが超好きなので、またこの人物が出る作品を読んでみたいです。

　舞台背景が個人的に好みではないので、どうかなあ？と思って読み始めましたました。
無理やり？な設定を感じなくはないのですが、でも「それでそれで？？」と
飽きさせることなく、呆れさせすぎることもなく。（呆れてしまったところはありましたが、面白いからｏｋです。）
素直に最後まで楽しんで読めました。

スーザンの描くヒロインは大抵好きです。ヒロインの人間臭さや強さ、弱み悩みも身近に感じます。それでもって湿っぽくはない。
ヒーローもほとんどが見目麗しく二重◎。
シカゴスターズの１巻と比べてしまったら、上回ってはいないので☆４こです。