ケルゼン学説の批判(全)
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昭和十年七月二十日発行
凡例
一、本書は昭和十年出版の「ケルゼン学説」を復刻するものである。
二、本書の原本として、日本評論社、昭和十年出版を用いた。
三、復刻するにあたって段落は原本と同じくした。(尚、一つの段落に入らない文章は次段落の中段から記す。
三、漢字はできるだけ新字体で記した。
原本のページに沿って区切り済み
目次
ケルゼン教授の法及び国家理論の批判
緒言
第1節いわゆる純粋法学の誤謬
1 法の本質はSollenではなくSeinであること
2 法の成立する根拠は何にあるのか
第2節法律学における国家概念
1 国家の国体的性質の否定とその批評
2 国家の権力の否定とその批評
①法律学上における意思の観念は果たして心理上の意思と無関係であるのか
②実在の現象としての国家は意思の主体であるのか
③国家は国を作るものであるのか
3 国家双面説の否定とその批評
4 国家自律説の否定とその批評
法律は当為なのか存在なのか(横田教授に答える)
1、ケルゼンは法律の本質をどのように解しているのか
2、法律は単純な観念上の存在ではない
3、法は社会力であって社会上に実在する
4、法の実在性を否定する結果
5、法は因果関係に支配される
6、法は社会心理の存在である
7、法はその内容において必ずしも当為のみではない
国法国際法一元説を駁す
第1節 序論
第2節 フェルドロッスの国際法優位説
第3節 ケルゼンの国法国際法一元説