「板子一枚下は地獄」
★★★★★
「危機の経営」という副題の通り、石田退三氏、豊田英二氏をはじめとするトヨタ経営陣の戦略を垣間見ることができます。労働争議、日本初の自動車開発、石油危機、円高、日米貿易摩擦。数々の危機に立ち向かう経営の「現場」のひりつくような緊張感。経理としては、「トヨタ銀行」と呼ばれる鉄壁の財務体質を造り上げた花井正八の話や、グリーンメーラーとの戦いをおもしろく読みました。
ただし序章や第1章でも述べられていますが、ストラテジー、つまり経営戦略について書かれた本なので、トヨタ生産方式や自動車技術などの内容を期待されると肩透かしをくいます。また経営という分野に興味がない人にとっては、トヨタの単なる通年史ととられてしまうかも知れないのが残念です。
期待外れかな
★☆☆☆☆
名著(だと私は思う)「陽はまた昇る・映像メディアの世紀」の著者で
ある佐藤正明氏の新作。しかも「トヨタ」が題材であるのだから期待
して読ませて頂いたのですが・・・。
文章力が乏しいので書評は他の方にお任せするとして。(評価は1点です)
今回は「重箱の隅を突く」様で申し訳ないのですが本書を読んだ方で無いと
全く参考にならない事を承知の上で幾つか間違いを指摘しておきます。
1)P214・11行目
×こがね虫→○てんとう虫
スバル360を「こがね虫」と呼ぶ事は無いと思いますが。
2)P234・後ろから4行目
×小型トラックのハイエース→○小型トラックのハイラックス
2)P273・1行目
×トヨタ初のFF式カムリ→トヨタ初のFF式は「ターセル」と「コルサ」
(米国生産する2代目が「カムリ」としては初のFF方式ですが・・。
因みに初代はFRです。)