ジャケットを裏返すとオリジナルのデザインが印刷されており、ブックレットには解説の他、ミック・マーサーによるバイオグラフィーの翻訳したものも記載してあり、8、9、10曲目を除いて対訳が付属。かなり充実したボリュームである。
色々なライブのオムニバスとなっているが、ギターを放り投げて踊り出したり、ベースのテッサも技術的なものなのか、それとも酔っぱらってでもいるのかまともに弾けなかったりということも多かったようなので、幾つかのライブから、まともなものを選りすぐったということなのだろうか。
昔オフィシャルブートでリリースされたものや、別名義で出されたライブ盤とも重なる音源が多いが、驚くほど素晴らしい演奏が収録されている。
更にディック・オ・ディールによるミキシングも目を見張るほど素晴らくマスタリングも良好で音も生々しい。音の質感は文句無しである。
ただ、日本盤では前半と後半を逆に収録してあるが、これにはかなりの違和感を感じてしまう。アナログのように両面に別れているか、2枚組CDというならまだ分かるが、ラスト・ライブだった音源が途中に来てしまうというのは構成としても変であるし、唯一残念な部分である。