「森づくり」の実践を通して、NPO活動における企画の大切さを考える
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著者は、静岡県林務職員・林業普及指導員の辻井寛さんと
NPO法人しずおか環境教育研究会に常勤スタッフの今永正文さん。
「森づくり」をテーマにした行政と民間・NPO等の協働の実態と
あり方について整理されたもの。
普及啓発行事や研修の企画作り、行政とNPOとの協働のツボなど
企画書のサンプルなどを含めて、とっても具体的なので、参考になります。
冒頭、行事などの企画にあたって、まず明らかにすべきこととして、
「目的」と「ねらい」をはっきりさせる必要があること。
そのために、3つのことを自分に問え、といいます。
1.あなた(自分)は何をやりたいんですか?
2.どうしてそれをやりたいんですか?
3.それをやるとどうなるんですか?
この3つに自分の言葉で答えられれば、他の人にも説明できるようになる。
ところで、お二人とも、企画書の位置づけを理解した上で、双方合意の元に企画作りに
取り組まれていますが、
往々にしてNPO側が、企画書がなくても大丈夫というノリでイベントを進めているケースが
あったり、せっかくNPO側が企画書を提示しても、行政側がよきにはからえ、となっている
ケースが散見されること・・それが、NPO業界の成長を妨げているのでは、
という問題指摘があるなど、気づきをえる点も多数ありました。