あんどうとしひこさんの絵はとってもおしゃれですね。こういう大人っぽいのに愛らしいタッチの絵は、ほかには見たことがありません。絵本を読むと、街にはこんなに多くの働く車がいるんだということに改めて気づかされます。文章では語られないサイドストーリーもおもしろいですよ。スーツ姿の男性がゴミ袋を捨てるために沿道を走り、事故現場でやじうまし、そのあげくバスに乗り遅れて走りに走る。こういう細かいところにも、子どもはすぐに気づきますね。往年の名車がさりげなくいくつか登場していて、大人もいっしょに楽しめます。

ちいさな車の“あかくん”は、なかよしの“あおくん”と街の中をドライブ。バス、消防車、ゴミ収集車、道路工事のローラー車など、たくさんの働く車たちに出会います。自動車画家として活躍されている　あんどうとしひこさんの絵本。月刊誌「ちいさなかがくとも」だったのが、ハードカバーになって、ごきげんに♪　自動車大好きの　あなたのお子さんのお気に入りになること　まちがいなし！ですよ。２００９年２月発行