インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

Someday My Prince Will Come

価格: ¥3,834
カテゴリ: CD
ブランド: Steeplechase
Amazon.co.jpで確認
晩年の名盤です ★★★★☆
 欧米のレーベルSteeple Chaseからリリースされたチェット・ベイカーの1979年10月4日録音のライブ・アルバムです。このレーベルからの初めてのアルバム"The Touch Of Your Lips"は後期チェットの名盤として誉れ高い名盤で、録音は同年6月21日、メンバーはこのライブと同じです。時系列に考えると、この初のスタジオ・アルバム出来が素晴らしかったため、録音目的でライブが設定されたということなのでしょう。
 本作品も"The Touch Of Your Lips"同様にシンプルでアコースティックなセットです。ライブはSteeple Chaseが数々のライブ盤を録音したコペンハーゲンの「モンマルトル」で行われていますが、ここはおそらく小さめのライブ・ハウスなんでしょう、マイクの位置が近いのかオトが生々しく温もりがありますし、客の息づかいまで聞こえてくるような親密さがあります。こうした雰囲気だけでも十分にいい感じです。演奏も、ドラムレスなのでオーソドックスなブラシなどが好きな僕としては若干物足りなくもありますが、全体としては良好と思います。
 なお、この日に録音されたマテリアルは本作品と"Day Break""This Is Always"の3枚に分けてリリースされ、更にCD化に際してそれぞれにボーナス・トラックが付けられました。他の2作品はオマケは1曲ですが、本作のみ冒頭にLP未収録の2曲を追加収録しており、少しお得な感じです。収録スタンダードも多く、3枚のアルバムの中でも一番聴きやすい作品と思います。
 名ライブですし、チェット・ベイカーの人気を考えるといずれは全部の演奏を演奏順に並べたコンプリート盤が出るような気がしていましたが、未だにその気配がありませんね・・・。
リラックス ★★★★★
ジャケットのように、実にリラックスした感じの好ライヴです。ダグ・レイニーのギターも柔らかく、ベースと共に優しくチェットをサポートしています。中でも「In your own sweet way」の甘酸っぱさは、チェットならではの持ち味。ボーナストラックの「Love Vibration」は、ホレス・シルバー作の超マイナーなボッサですが、快調なソロを飛ばしていて爽やかです。
チェット・ベイカー晩年の最高作!! ★★★★★
1979年の作品である。一般的に、チェット・ベイーは若かりし頃の作品がクローズアップされてショップにも置かれているが、実は晩年のチェット・ベイカーの作品は隠れた名作揃いなのである。特にSteeple Chaseの「The touch of your Lips」に続く本作は格別である。サイドメンのDOUG RANEY(g),N・PEDERSEN(b)らの演奏も個性があり、アメリカのジャズがロックと融合している中、昔ながらの4ビートを堅持しつつより高い芸術性を志向するいぶし銀のジャズが堪能できる。
ジャズがスカンジナビア半島の国々で非常に愛されて ★★★★★
ジャズがスカンジナビア半島の国々で非常に愛されて、受難の時代をそうした国々で熱く燃えながら冬眠していたのは非常に意味深いことだったと僕は思う。スカンジナビアの人々はジャズ・ミュージシャンに多大な影響を及ぼしている。北の果の白人達のクールな知性がジャズには以後微妙な味付けを良質なスパイスのように与えられてくる。

例えばスカンジナビア以前のデューク・ジョーダンと以後のジョーダンでは音楽の質が格段の向上を見せている。これは単にジョーダン自身の成長に限らず、スカンジナビアのリスナー達の鋭い耳のお蔭だと思う。これが極めて顕著なのがチェット・ベーカーだ。

チェットは若かりし頃、『枯葉』や『マイ・ファニー・バレンタイン』を中性的な声で歌っていた時よりも、スティープル・チェイスあたりで出ている『デイ・ブレイク』や『バット・ノット・フォー・ミー』あたりの方が数段素敵だ。渋く悲しくなり無機的にも聴こえるその声は、すべてのボーカリストの中で最高だと僕は思う。