現代的多変量解析入門書
★★★★★
1)統計学,および数学の予備知識をほとんど必要としない,しかしながら,2)最低限の理論的側面は知りたい,3)叙述が丁寧であるが,4)ページ数は少なく,さらには5)実践的な使用例を知りたい,という実に「欲張りな」条件を満たしてくれる最良の書ではないだろうか.タイトルにある通り,主としてアンケート調査をもとに多変量解析を行う心理,教育,および社会学系の学生に最適な現代的多変量解析の入門書であるといえる.
本書を読み終えた後は,SPSS,あるいはR等の統計ソフトを用いて実際のデータに触れることにより,さらに多変量解析への理解と興味が深まることであろう.