続編が出ていない作品、バグの多い作品としてＰＣエンジンゲームで最低ランクの評価をされたこのゲーム。
確かに当時のあの調子の良い言葉を思い出すと、ハラワタが煮え繰り返って三回転半しそうなくらい腹が立ちます。
特に戦闘中のバグが多く、引っ切り無しに止まります。
説明書やピンクの注意書きを読む限り、制作に参加したプログラマーは色々問題がある事を知っていたのではないかと思われる節があります。
しかし、２年も発売が遅れてしまっている現状では十分なデバッグも出来ず、
プログラマーのプライドを損なうような最悪の状態で発売せざるを得なかったではないかと推察します。
だけど、そういう言われ尽くした問題点をちょっと隅に置けるものなら置いておいて、再評価してみようと思います。

先ずは、このゲーム内で最高の評価を受けた音楽です。
ＯＰ、フィールド上、ダンジョン内、通常戦闘やボス戦、とても素晴らしい曲ばかりです。
これを聴くだけで情景が目に浮かぶ臨場感のある音楽。
これは他の名作にも劣らない素晴らしい出来だと思います。
次に、ドット絵です。
廃城なんかは特にそうですが、とても細かく描かれています。
敵が戦闘でアニメーションする様子も面白いです。
携わった人が、かなりのこだわりを持って制作していないとこんなに綺麗にはなりません。
後、シナリオや脚本に関しても、特筆して悪いところを見つけられません。
声優陣もとても豪華です。

しかしながら、やはり前述した問題点が重すぎたのでしょう。
特に続編を発売すると言いながらも、１３年経った今でも、その気配すらありません。
バグを取ってリニューアルするという話もありません。
早く忘れたい過去の出来事のように闇に葬り去ろうとしている現状に、怒りを新たにせずにはいられません。

これを遊んだ事のある人なら、同じ感想を持っただろう。
ＰＣエンジンユーザーなら、心待ちにしていたＲＰＧのＢＩＧタイトルでした。
度重なる発売延期を経て出たら、バグだらけの未完成なシステムでした。
本当に寂しかった。
後に後編も発売される予定でしたが、それも叶う事はありませんでした。
不幸な作品です。