志を持つ人を支えることとは
★★★★☆
以前,著者の「奇跡のりんご」・無農薬、無肥料のりんごを育てるまでの
壮絶な挑戦の実話を読んだことがあります。
本著は、その不可能を可能にした“偉業”の陰で、ささえてくれた「友情」について
語られています。
奇跡のリンゴをフランス料理を通してPRしている「レストラン山崎」の山崎隆さん
おさななじみで、中古車販売の会社を経営している太田昭雄さん
極貧生活をしながら「奇跡のりんご」づくりに励んでいた木村さんを
陰に、日向に支えていらっしゃった方々との友情のお話です。
人は、いい時には寄ってきて、そして悪くなると、潮が引くかのように離れていきます。
誰にも相手にされない。。そんな時でも支えてくれた人たちとの熱い思いに心が
暖かくなります。
そして
本著の最後には、奥様の美代子さんに感謝する
「妻へ」というあとがきがあります。
奥様とお嬢様達に支えられ、苦労をかけたことへの感謝とねぎらいの言葉で
終わっており、ちょっと、うるっとしてしまいます。
志を持ち、生きていくというのは素晴らしいことです。
しかしながら、その陰では、時にはつらい思いをして支えてくれている家族たちがい、
また、見守ってくれる仲間がいること
そういうことに、きちんと向き合い、感謝していることの素晴らしさも伝わってきます。