真っ向勝負 火盗改しノ字組(一) (文春文庫)
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「鬼役」の坂岡真、渾身の新シリーズ発進!
火盗改の駆け出し侍が、個性豊かでアクの強い仲間たちと江戸の巨悪に敢然と立ち向かう。
九代将軍徳川家重の治世。越後新発田藩の浪人の息子・伊刈運四郎は、直参旗本・坂巻讃岐守に中小姓として召かかえられるが、出仕初日から御先手筒(鉄砲)組二十四番の手伝いを命じられる。
筒組二十四番は火付盗賊改の助役代理を命じられていて、運四郎も火盗改の見習いになってしまったのだった。
初仕事は、口から鯖の尾鰭が飛び出した血腥い屍骸の検分――。
火盗改本役の弓組二番は優秀な人材が集められたエリート集団。
かたや、筒組二十四番は出世とは無縁な外れ者ばかり。
博打にのめり込んでいる者、金勘定にやたら細かい者、記憶力だけは抜群に良い者、変装に長けた者などなど、個性的でアクの強い連中がいがみ合うが、顔に大きな刀傷がある供頭・杉腰小平太がまとめ上げて、難事件に立ち向かう。