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人物戦後政治 私の出会った政治家たち (岩波現代文庫)

価格: ¥1,050
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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政治はいかに語られるべきか ★★★★★

レビューのタイトルに書いたようなことは、
いろいろな語られ方があっていい、のだと思う。

ただ、
ここのところの新聞、テレビをはじめとする
メディアの政治の語り方が、
ワイドショー的な、センセーショナリズムに
すっかり堕しているように思う人は、
少なくないだろう。

とにかく、
くるくると変わる、このことがメディアのニュースソースに
なることはよくわかるが、
あまりにもどうでもいいことが多すぎる
(そういうのは、内田樹氏ばかりではない)。

政局、ことばの揚げ足取りに終始するのではなく、
この本は、政治家の人物を深く探ることによって、
はじめて、政治のありかた、政治家のありかたを、
浮き彫りにしてくれる。

池田勇人が、どれだけ庶民の懐事情に心を砕いていたか、
宮沢喜一、田中角栄、江田三郎などの政治家の素顔を
描きながら、どれだけ政治家という人たちが、
身を削りながら国のことを考えて
仕事をしていたのか、がよく伝わってくる。

取材対象に対して、
リスペクトのない記事は、消費されるだけの
駄文にすぎないのだろう。
ジャーナリズムの志の高さ、というよりも、
そもそもあるべきスタンスを思い出させてくれる本だ。
個別の人物伝と戦後政治史の見事な融合 ★★★★★
副題の示すとおり、著者が「出会った政治家たち」との邂逅などを振り返りながら、戦後政治史の潮流を辿った一書。特に、著者が長年担当した旧社会党関係部分の記載が充実している(果てしない左右対立や分裂、羽生三七氏の思い出、生かし切れなかった土井たか子委員長時代の「風」など)。旧社会党の多くの面々が流れ込んでいる今日の民主党の内部動静などを想像し理解するためにも裨益するところ大。

「道徳的に立派であることと、政治家として立派であることとは別の問題だという感覚」(199頁)に依拠しつつ、バランス感覚に満ちた記述が非常に好もしい。