目線が観察だけに留まっていません
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図鑑でもなく、入門書でもない。
マニアな事柄にも触れているのですが、そう感じさせないさりげないところはその写真の構図と、実際に何年も通い詰めたであろう根気から確信した文章です。
かなり高度なのに入り込みやすい、とても楽しめる一冊です。
目を楽しませるだけでなく、菌類やきのこの知識も身につけることのできる良書
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この本は一見図鑑のような作りになっているのですが、キノコについて目で楽しみつつ、かつ初学者でもキノコについての知識を身につけることのできる良書です。
普段は森に入ってキノコを採りに行くことはない、でもキノコについて興味がある、キノコについて知りたい!
そんな方は是非この本を手にとってみてはいかがでしょう??
恰好の入門書
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全体を通じて、著者らのきのこに対する愛着と、多くの人にきのこに興味をもって貰わんとする使命感が伝わってくる。
本書にはきのこ約350種の解説に加え、きのこを採集する際のノウハウについて、服装や小道具から記録のとり方、標本の作り方、更には写真の取り方のコツまで、判り易く具体的に説明されている。
きのこは、生理活性や毒性の有無など、食品としての研究は少なくないが、その生態については大部分が未解明である。本書は、“生き物としてのきのこ”の観点から、未来の研究者に対して贈られた教科書であり、きのこ研究への勧誘である。
著者は言う。「きのこを知るために必要なものは特別な器具や施設ではなく、疑問に思う心と解明のための努力だろう。」(154p)
蓋し至言である。しかし分っていないことって多いんですねぇ。
珍しい写真は必見
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カラーの写真や図が満載で図鑑かと思うくらい、色彩として美しい本です。しかし、きのこについてもっと深くそして楽しく知るための工夫が随所にこらされています。ページを繰るごとに森の奥に入っていくように、わくわくしながら読めます。
ページをめくるだけでも十分に楽しめますが、実は書いてあることはとても高級で、知識欲も十分に満足させてくれるものです。珍しい写真きのこの写真がいっぱいで、一見の価値あり!若いきのこファンはもちろん、ベテランきのこファンにも楽しく読める一冊です。