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サラバンド [DVD]

価格: ¥5,040
カテゴリ: DVD
ブランド: 紀伊國屋書店
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   映画開始ただちに、登場人物がカメラに向かってしゃべり始めると、ベルイマンの国へもどってきたのだと実感できる。スウェーデンのテレビ用に製作された『サラバンド』のプロローグで、マリアン(リヴ・ウルマン)は語る。その内容はミニシリーズから長篇映画となり、主役の夫婦を世界に紹介した『ある結婚の風景』後に起こった変化だ。ヨハン(エルランド・ヨセフソン)は大学の仕事から退いているが、マリアンは今でも家庭裁判所で弁護士の仕事を続けている。2人は訣別を告げてから30年以上も会っていなかった。マリアンはそろそろ再会の時期だと決意し、人里離れた場所にあるヨハンの別荘を訪れる計画を立てる。近況を話し合ううちに、疎遠となっていた息子のヘンリック(ボリエ・アールステット)と愛する孫娘のカーリン(ユーリア・ダフヴェニウス)が近くに滞在していることを知るマリアン。2人は2年前のヘンリックの妻アンナの死をまだ引きずっている。アンナが実際に登場することはないが――写真が映るだけで、その写真の人物、ベルイマンの逝去した妻イングリッドに本作は捧げられている――アンナの亡霊はすべての人物に影を落としている(会ったことさえなかったマリアンにでさえ)。10の章、プロローグ、エピローグに分割された『サラバンド』は映画よりも舞台に近いが、必ずしもこれは妨げとはなっていない(オリジナルのシリーズの“シーン”を守っているのだ)。焦点は人物とその言葉にある。国や時代は関係ない。この人たちの問題は個人的だが普遍的だ。この2時間に外の世界は存在しない。完璧な世界でベルイマンは映像を作りあげた。妻への、そして彼の最高のミューズであるウルマンへの恋文であり、ベルイマンがおそらく最後の監督作品になると語っている作品だ。(Kathleen C. Fennessy, Amazon.com)