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シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精 (角川ビーンズ文庫)

価格: ¥480
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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……よかったよ! ★★★★☆
面白そうなタイトル、かわいらしい表紙、そして詐欺一歩手前の帯に惹かれて購入(「大賞」作品かと思ったら「大賞レベル」の審査員特別賞だった)。
結果的には、買って正解でした。
まず、銀砂糖師という設定がいいですね。お菓子と魔法が一緒になったような感じなんでしょうか? そのへんは、あんまりはっきり書かれていませんでしたが、妖精の設定と組み合わさることで今後面白くなりそうな雰囲気です。

冒頭の部分が設定を語ってばかりでちょっと乗れなかったのですが、それを過ぎればあとは坂を転がり落ちるようにラストまで読みきってしまいました!
ストーリーが進むほどに面白くなる作品。当然、次の巻も楽しみです。
児童書的ではある ★★★★★
児童書のようだと言われている作品だけど。
たしかに児童書のような趣はあるのだが、ちゃんとした少女小説だった。
一人の少女が頑張り、なにかを変えるという王道です。
主人公の名前のせいか、読んでいて赤毛のアンを思い出しました。
ラブが濃いのもいいけど、こういうのもたまにあってもいいんじゃないかと。
母のためにと銀砂糖師を目指すアンとシャルの関係と、アンの成長の物語。
読んだ後は、優しい気持ちになれました。
主人公と妖精のやりとりがいい ★★★★☆
確かに児童文学寄りではありますが、それだけで評価が下がるとは思いません。
初めはあまり期待せずに購入したのですが、最近のビーンズ文庫の新人の中では一番良かったです。

特に主人公の素直過ぎるアンや妖精で皮肉屋なシャルの人柄や二人のやりとりに心を奪われました。

確かに一年に一度の品評会なのにこんなに簡単に不正できていいのかなど、話づくりが甘い点はあると思います。しかし、母の死を受け入れ、成長していくアンと、人間を憎んでいた妖精のシャルがアンの気持ちに触れ、しだいに心を許すようになる過程は素直に感動しました。

これからも期待していきたいです。
印象に残る作品 ★★★★★

 ちょっと気になってはいたんですが、発売時に買いそびれていたので今頃。
 一気に読みました。

 ストーリーは単純だし、特別目新しいテーマでもない。世界観が独特だけど、どこかで見たことがあるような気もしないでもない。確かにラノベというよりは児童文学。お行儀がよく、やや説教くさいテーマも含んでる感じ。
 でも、よかったです。好きな作品になりました。

 ヒーローのキャラがよかった。ラブは薄いけど、第一巻目だし、これでいいと思う。これから盛り上がっていきそう。
 
 がんばるヒロインもありきたりだけど、やっぱり好き。展開も分かりやすいなりに読ませる。

 妖精の設定も魅力的でした。もちろん、銀砂糖のあたりも。
 印象に残る作品です。
 ぜひ続編が読みたい。楽しみにしてます。
 
 
 
主人公の成長物語 ★★★☆☆
前半はほのぼのとした日常にちょっとした障害が現れるが、すべて難なく切り抜ける。
しかし、それは自分の力で問題を解決しているわけではなくて、他人の力を借りている。
一見、自分の価値観を持った大人びたように見えて、年相応の弱さを持った主人公が成長していく様が描かれている物語です。
孤独を紛らわせるように、必死に大人になろうとしている主人公がとてもリアルでよかったですね。
ただ、前半に起こる問題があまりにも簡単に解決してしまうため、解決したときにあまり感動は生まれません。
前半は、いい意味でも悪い意味でも、ほのぼのとした作品でしたね。

そして、主人公が自分の弱さに気づく後半からの展開は素晴らしい。
次から次へと問題が起こり、それも自分の弱さと向き合わなければいけないもの。
問題に突き当たった時の緊張感はページをめくるスピードを自然と速め、解決した時の達成感は鳥肌ものでした。

三川みりさんの今後の作品にも期待しています。