フレッド・アステアやジーン・ケリーのミュージカルで踊りってこんなに素敵なのかということを体験した自分としては、芸を感じられない踊り（特にリチャード・ギア）と、カットが細かすぎて誤魔化された映像にウンザリ。曲も耳に残らないと、何のためにミュージカル仕立てなのか分からなくなる。これなら普通のサスペンスを撮った方が良かった気がします。とりあえず『雨に唄えば』とか『晴れて今宵は』などのミュージカルの傑作を観てからこの映画を批評して欲しいです。

殺人さえ、ショービジネス。
凄まじき、商魂、極悪資本主義、シカゴ。

現実のオバマ政権を彷彿とさせる原点。
正直者はバカを見る、恐ろしい世界。
勝てば官軍。

レネー・ゼルウィガーはなかなかの役者ぶり。

キャサリン・ゼタ＝ジョーンズは、自分的には、ミスキャスト。

ともあれ、あの圧倒的迫力は、五つ星。

彼氏や旦那と喧嘩した、上司にセクハラされた、などなど、鬱憤がある方。
ぜひ見てください。
スカッとします!
キャサリンゼタジョーンズはダンスをしていたこともあり、まさに水を得た魚。
素晴らしいです。
レニーゼルウィガーもかなり頑張りました。
女優としてかなり底上げになった作品なのではないでしょうか。
まさにエンターテイメント映画です。

このもととなったミュージカルは、舞台で見た。圧倒的に官能的で退廃的で、みごとな舞台。公開時は映画館で見て、充分楽しめたので、その後ＤＶＤも購入した。
この映画は、その素晴らしいミュージカル・ナンバーを生かし、舞台よりも明るい演出で、ヒロイン・ロキシーの想像の世界と現実を交互させながら、誰でも楽しめる映画に仕立て上がった。
ヴェルマ役の、Ｃ・ゼッタ・ジョーンズのセクシーすぎる歌とダンスの迫力は物凄い。圧倒的に、この映画の中心ともいうべき存在。彼女が、刑務所の檻の中の他の囚人たちと繰り広げるダンス・ナンバーは、官能の極致だった。
Ｒ・ギアのダンスと歌も楽しめるし、女看守、クイーン・ラティファの歌の迫力（彼女はオスカー受賞式でも歌を披露した）、ロキシーの夫の歌声の意外な美しさ、誰もが一級のパフォーマンスを披露している。
エンディングもさすがミュージカルならではの仕上げ。
大人が文句なく楽しめる、第一級の娯楽映画。

　とにかく出演者全員歌って踊れる。そして散りばめられた「嘘」が魅力的。

　犯罪礼賛が目的の映画ではない。嘘の見破り方を教えてくれる親切な映画だと思う。
例えば弁護士が主人公に演技指導をするシーン、歌声が響いているのに本人は飲み物を口にしている。
その弁護士とタッグを組む新聞記者、ミス･サンシャインは、舞台版では男性俳優が女装して演じるのが通例。
全ては虚飾、全ては嘘。結局人間は信じたいものを信じる。主人公への判決が示している。

　ラストシーン、観客席で笑顔で拍手する主人公の夫を発見した時に、主人公の声が聞こえた気がした。
「野暮ねぇお客さん本気にしたの？私が無罪か有罪かなんて関係ないわ、全てはショーなのよ！」