バットマン ビギンズ [UMD]
価格: ¥980
1989年から97年にかけてティム・バートン、ジョエル・シュマッチャー監督が手がけた「バットマン」シリーズが、新しいスタッフ、キャストの手で復活。しかもこれまで描かれなかった、バットマン誕生の秘密が物語の中心だ。これは新鋭クリストファー・ノラン監督が、バットマンというキャラクターの原点を丁寧に描ききった作品である。
昨今のハリウッド映画らしく、CGやVFXを駆使した迫力のある映像もふんだんに見られるが、ドラマとしての見どころは、バットマンとなるブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)とウェイン家の執事であるアルフレッド(マイケル・ケイン)との、主従関係を超えた絆で、そのやりとりは感動的でさえある。影の同盟のリーダーに扮する渡辺謙は出番こそ少ないものの、その圧倒的な存在感は際だっている。映画は宿敵ジョーカーとの対決を示唆して終わるが、ティム・バートン監督の89年版とはストレートにつながらない、パラレルな世界観。(斉藤守彦)