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歴史の教訓―アメリカ外交はどう作られたか (岩波現代文庫)

価格: ¥1,260
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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歴史上の人物が歴史をどう見ていたか ★★★★★
第二次大戦におけるローズヴェルト大統領のこと。
第一次大戦におけるウィルソンの失敗を
なんとか避けようと、いろいろ考えたという。
なるほど、パリ会議のことをそう考えていたのか。
あのときのフランスがソ連で、
ドイツはドイツで、
日本はドイツ対策のコピーだったのね。
なるほどなるほど。
深い洞察を含んでいると思った。
今なお価値ある一冊 ★★★★★
 1973年に原著が出版されているが、外交史に関しては研究が進んでいるとしても、なお読みつがれる価値がある本である。本書では第二次世界大戦、冷戦、朝鮮戦争、そしてベトナム戦争に関して、アメリカが陥った外交上の過ちを資料を通じて考察してゆく、というものだ。そして第二部でその分析を踏まえて提言を行う、という構成になっている。取り上げられている四つのトピックに関しては今なお関心を誘うテーマであり、題材としては興味深い。著者はリベラルな立場の学者なので、最初からリアリスト外交に対しては批判的な態度を貫いていることは注意しておいてよい。
 著者の言う通り、外交を決めるにあたっては過去の歴史は欠かせないものであり、それは国際関係論の創始者の一人、E.H.カーも力説しているところである。このような立場からの「歴史政策学」は大変重要な学問だと思われるが、ろんた氏も言われる通り実際の政策にそれがどの程度生かされるのかは疑問な点もある。ロナルド・タカキ氏の「アメリカはなぜ日本に原爆を投下したか」を見ても、原爆投下という大変重要な政治的決定も、外交レベルだけで行われているわけではなかったのが現実なのである(タカキ氏の説は、トルーマンが「男らしさ」を誇示する必要があったというもの)。
 最後に、第六章の末尾、9.11を予言するような一節は注目される。心あるひとはアメリカの政策の結末が見えていたのではないか。
歴史政策学? ★★★★☆
 前半で、第二次大戦後から、冷戦、朝鮮戦争、ヴェトナム戦争までのアメリカ外交政策の過誤を検証し、後半で歴史政策学を提唱する。つまり、歴史への無知からくる政策の過誤を、歴史学を政策に応用することによって防ぐことができる、というのが著者の主張である。

 しかし、前半部の検証からは、著者の主張は導き出せないように思われる。政策過誤の原因が、著者の言うような歴史への無知ではなく、為政者の先験的・経験的な偏見・先入見やイデオロギーにあるのではないか、と考えさせられるのだ。だとすれば、たとえ歴史政策学なるものが成立していたとしても、この問題が解決されなければ政策の過誤は避けられないだろう。ましてや歴史政策学者自身が同じ足枷にとらわれていないとは限らないのだから。

 とはいえ、前半部の検証は、公平で詳細で、"和平のための爆撃"論の批判も重要である。著者の主張への賛否はともかく、一読の価値はある。