ハイパワーマーケティングに続き、本書も本当に素晴らしい。

とくに目新しいと言うものではないが、押さえるべきことを繰り返し教えてくれる。

あらゆるマーケティングに関する手法やケーススタディーが掲載されているが、具体的にどのように数値化して測定するのかといった手法までは触れておらず、これからマーケティグを学ぼうとする初心者には敷居が高いかもしれません。

前作「ハイパワーマーケティング」を希釈し、整理した感じの内容。

著者は良くも悪くも理論派ではないので、普遍的なマーケティング理論を体系づけた本ではありません。

こういう風に考えてビジネスをしよう、こんな成功例があるよ、の紹介をカテゴリー分けしたような一冊になっています。それぞれの成功例も、ちょっと古い。

また、少し気になるのが、翻訳者の何人かは内容を理解しないままに翻訳しているようで、意味をつかめない文章が散見されました。

それでも、本書の内容を実践できればすばらしいし、すべてを理解できるようになるまで繰り返して読むに値する本でしょう。

ただ、前作を未読の人はそちらからどうぞ。

ダイレクトレスポンスマーケティングの
様々な手法が具体的に記されています。
DRMについては、
この10年ほどの間に様々な書籍が刊行されているので
手法として新しいものがある訳ではありません。

注目すべきは、
監訳者や著者を担いでビジネスをしている人たちの
本書の出版の狙いでしょう。

私はアメリカの事情に
通じている訳ではないので
分かりませんが、
「世界NO.1マーケター」なる称号をこさえて、
ビジネスをしている人がいるということです。

新たなマーケティング理論の本かと思いきや、
ジョイントベンチャー、バーター取引などを描いていて、
実際はビジネスモデルや、その他のビジネス思考を書いている。

ビジネスにおける先制の重要性や、
タイムマネジメントの話等、
色々な分野から内容をかいつまんでいる感じがする。

一冊読む分には面白い。
何かしらの専門性を意識する人には
ちょっと方向性が違う気がする。