甘い日本人
★★★☆☆
北京オリンピック以前から中国に関する本が書店などで販売されていますが、相変わらず日本人は甘いですね。 中国人の恐ろしさ、本音をしらなさすぎです。
中国が日本のことで興味をもっているのは、環境技術力だけですよ。
上手いぐあいに環境汚染を撒き散らし、あとは日本に綺麗にさせてあげるよ。
で、いいとこ取りの技術力を根こそぎ奪って、日本をポイ捨てです。馬鹿をみるのはいつも日本ですよ。
環境本では久しぶりに収穫があった良書かも
★★★★★
最近の北京オリンピックの関係で中国の大気汚染問題に興味を持ったのですが、Amazon経由で手に入れてみて、副題にもなっている「いま、何が起きているのか」という問いに対し、著者が実データを示しつつ丁寧に答えを出してくれる良書だと、環境本にしては久しぶりの収穫がありました。
星いつつの書
★★★★★
環境庁、OECD日本政府代表部その他機関で経験を積まれた専門家(工学博士)による、
門外漢にもわかりやすくかかれた書。
あとがきにもあるとおり、筆者は数多くの中国訪問をされている。
巻頭付録の「中国の省・市・自治区」、裏の「中国の河湖海と水利事業」これは
二つ折りである。加えてグラフ、表が多用されており、もっ価格が高くてもいい
書籍のつくりとなっている。
内容は非常にわかりやすく、昨今の冷凍食品(餃子)問題がらみで、
中国の様子をしりたいと思った当方にとって、大層な情報源となってくれた。
参考文献目録は巻末にあるが、
あえていえばインデックスもついていればよかったかもしれない。
アジア発展のための冷静な視点
★★★★★
現在は名古屋大学の教授である井村さんが、これまでの種々な職場での中国との係わりの中で見てきた中国の環境問題を非常に冷静にかつ慎重に論じているとまず感じた。
巨大な国土、14億とも言われる人口、急激な経済発展、そこには既に国家と言う枠を越えた、すなわち国境なき環境問題があると指摘する。そして一つ一つデータを示し、また100回近く訪中した経験を基にデータの解釈をし考察していく。
経済発展を担うのは資源であり、石炭や天然ガスはおおむね自給出来るが、石油に関しては現在の対アフリカ外交を見ても明らかなように急激な需要に答えるためにアフリカの原油権益を確保しつつある。発電のための石炭使用や自動車の増加による窒素酸化物等による大気汚染や酸性雨、工場等からの有害物質による水質汚染はすでに中国国内の問題にとどまらず、日本を含む近隣諸国にもその影響が及んでいる。また森林伐採や耕地拡大による砂漠化から起こるとされる黄砂問題、さらには水不足。
日本における70年代の公害問題がまさに今、中国で起こっているようである。もちろん中国政府が手をこまねいている訳でもない事が本書ではわかる。トップダウン方式で法整備や指導体制を作っているようだ。また円借款による環境対策と本邦との友好的共同事業等もある。しかしながら、経済発展と環境問題の優先順位を考えれば当然経済優先である現状がうかがえる。さらには食糧問題も絡み、農村部と都市部との経済格差の拡大は内政上の大きな問題でもある。
すでに中国の環境問題は国境に関係なく、間違いなく日本への影響もある。日本のこれまでの成功と失敗の経験を中国にいかに的確に示していけるかが東アジア圏発展の大きな鍵になると考えさせられた一冊である。
気軽に読めて、アジアの未来を考えさせられる
★★★★★
この本のタイトルは中国の環境問題であるが、これは中国だけの問題ではなく、日本や世界の問題であり、内容も環境だけでなく歴史や行政制度に関する知見も含まれている。著者の体験談などもあり、読み物としても非常に面白い。中国での環境ビジネスを考える方には最適の書であり、単なる旅行ガイドとしても面白い。