うーん、何ともフランス映画らしくて良い。
★★★★☆
私は決してフランス映画通でも大ファンでもありませんがコレ、良いです。
話にメリハリやリズム感がなく、セリフやナレーションによる説明もなく
人物のキャラや行動の意味もハッキリしません。(最後にある程度は分かる)
太陽光の届かない、時計の針か行き交うひとかず以外に時刻を知る術のない
広大な地下鉄構内。従業員専用らしき扉の向こうに広がるもう一つの世界。
二つの世界を行き来しながら、登場人物たちが見せる二面性。
時には独り言か詩の朗読のようにも聞こえるセリフ。
そして心に沁みる切ないピアノの旋律。
何が良いかと聞かれると言葉にしにくいのですが、敢えて言うと「幻想的な
空気感」でしょうか。観た後も、不思議な余韻が尾を引きます。
フランス映画としては比較的間口が広いので、「感じる映画」を観たい方は
ご覧になってみて下さい。
ちなみに私はこれを観て、キタノ作品がなぜフランスで評価されているかを
少し理解できた気がしました。
画質がとてもよいです
★★★★★
この頃までのリュック・ベッソンのセンスは本当にすごかったと思います。この作品がBDになるとは・・・本当に感激。そして画質もすごくよいです。イザベル・アジャーニの美しさがとても引き立っています。地下鉄の駅で広がる不思議な世界、不思議な人々。オープニングのカーチェイス、カセットをカーステレオに入れた瞬間にもう興奮!ジョギングのおじいさんとか、車酔いでゲーッとか、もう最高です。バットマン刑事とロビン刑事、とかこのセンスがたまりません。
「最後の戦い」もBDになって出ないかな、と思っています。ちなみに発売日が月曜だったと思いますがその前の週の金曜に届いて驚きました。早いですね。
何度もの視聴に堪える映画なので、BDが出るのは僥倖
★★★★★
しかし、BDで出るとは。大して知名度がない映画だけにとても嬉しいです。ぼやけたビデオでもう何回見たか分かりません。
初期のリュックベッソンの映画は本当に良い。大衆的なお話しになりすぎず、それでいて所謂アーティスティックな難解なものでもない。
本作の見所は、ほとんど自分のことを語らない主人公の魅力に尽きると思います.パーティを爆破して逃げてきた主人公が、地下鉄の中で暮らす住人たちと一緒に行動し始める……。行動原理がまったく意味不明であるのにもかかわらず(であるからこそ)、この主人公が次に一体何をしようとするのか、目が離せません。
私は、非常に友情にあつい男のドラマであったと見ました。見る度に印象が変わるのですが…。みなさんはどのように見られたでしょうか。
とてもおすすめです。
初めて観た時感じた衝撃度のこの上なさ
★★★★★
この映画は何回でも観れる名作だと思います。
映画の舞台でもある地下鉄構内は自分にとって
毎日通って見慣れている場所であるというのに
まるで初めて観るかのようなそんな新鮮な感覚を味わえました。
(構内のデザインの違いのせいって言われたらそれまでですが…)
また出演者の何気ない日常がたまらなく心地よいです。
誕生日の人にバースデーケーキをプレゼントするシーンがあるのですが、
その何気ないシーンが僕にはとても印象的です。
そしてクライマックスですが、内容は言いませんが、超鳥肌モノ!!
終わり方が半端なくかっこよくて、流れるように続くエンドロールに
リュックベッソンの才能を感じずにはいられないでしょう!!
いちばんの盛り上がりをいちばん最後のシーンにちりばめてます!
エリック・セラの音楽も、とっても良い
★★★★★
映像のルックスに大きなこだわりをみせる本作は、『最後の戦い』と同じ血筋の「半分アート映画」である。舞台となるのは迷路のような地下施設。この非日常的な空間の見た目の面白味こそが映画の中心であり、その周りを核はなくとも垢抜けたドラマで綺麗に飾り立てているといった感じだろうか。水が溜まった地下道をタキシード姿のブロンドがうろつく場面などはSF調でもあり、そんなファッショナブルな映像の数々は繰り返し観ても飽きることがない。脚本に深さはないが、ベッソン作品の持ち味である根なしの未熟なロマンスに、仏蘭西映画の小憎らしさを感じることができて素敵だ。『ニキータ』『レオン』にみられるスリルや高揚感を望む方々には不向きといえるかもしれない。しかし、まだアーティスティックであった時代のベッソンの偉才をのぞいてみるのも一興かと思う。ほんとにかっこ好いよ、この映画。